【世界柔道】五輪で最もメダル困難な100kg級、ウルフ来年20年ぶり金狙う
8月30日(金)、日本武道館において世界柔道選手権・東京大会の6日目が行われた。
100kg級ではアメリカ人の父と日本人の母を持ち、2017年大会の王者で今年の全日本選手権王者であるウルフ・アロン(23=了徳寺大学職)が準々決勝で昨年の世界王者である韓国のチョ・グハム(27)に延長戦で技ありを取られ敗退。敗者復活戦を一本勝ちで勝ち上がり、銅メダル決定戦も技ありを奪い、メダル獲得に成功した。
試合後ウルフは「外国人選手もオリンピックの一年前ということで本腰を入れてきているので、そういう中で自分の柔道というのが最初はできていなかったと感じました」と、本来の動きができなかったことを反省。スタミナには自信があり、延長戦では負けたことがなかったが、初めて黒星がついた。
敗者復活戦からは吹っ切れて自分の動きを取り戻したことは良かった点としながら「今回の敗者復活戦のような柔道を初戦から出せるようになるのが課題」と語った。
100kg級は世界の中で強豪が集中している階級でもある。五輪では2000年のシドニー五輪で金メダルをとった井上康生以降、日本人で金メダリストが出ていない。それどころか、1976年に二宮和弘が金メダル獲得以降、井上が金を獲るまで誰もメダルを獲れなかった。
そして井上が獲ったシドニー以降の4大会でメダルを取ったのは2016年のリオ五輪で羽賀龍之介の銅メダルのみ。この階級歴代3人目のメダリストとなった。100kg級日本男子選手の獲得メダルが最も少ない階級で、それだけ強豪がひしめいている。
ウルフは「本当に横一線に強い選手が揃っている階級なので、あと一年間で何が起こるか、誰が出てくるかも分からないので、一人ひとりに合わせた対策を準備して、自分自身の基礎的な力も伸ばして行かなければいけないなと思いました。来年は金メダルを獲りたいと思います」とコメント。来年はオリンピックイヤーなので、世界選手権はなく、東京五輪となる。ウルフは強豪たちの力を認めつつ来年の雪辱を誓った。
決勝は日本人の角田豪コーチに師事するポルトガルのホルヘ・フォンセカ(26)と、準決勝で世界王者のグハムを破ったロシアのニヤーズ・イリヤソフ(24)の対戦。
試合は序盤、背負い投げで技ありを奪ったフォンセカがリードを守り切り、優勢勝ちで世界選手権初の金メダルを獲得した。来年、五輪ではどのような強豪が出てくるのか。この階級にも注目だ。
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