2021/02/12（金）UP
（最終更新：2021/02/12 13:52）

武居に圧力をかけ攻め込む木村翔(c)LEGEND

　2月11日（木・祝）東京・国立代々木競技場（第一体育館）で開催されたチャリティーボクシングイベント『LEGEND』。第1試合では、元WBOフライ級王者・木村翔と3月にプロボクシングデビューを控える元K-1王者・武居由樹（大橋ジム）が対戦した。

　この試合は14オンスグローブのエキシビションマッチの一戦だが、ガチファイト。
　試合は圧力をかける木村に武居も臆さずロングフック、アッパーで手数を出す。木村はカウンターから連打を放つも、武居のジャブ、フック連打からの右ショートアッパーなどで返しヒット。激闘派の木村は詰めて打ち合いたいが、武居がステップでかわしては連打を放つなど優位に試合を進め、5年間負け無し、KOを量産してきた実力を見せた。

木村の右ストレートが武居の顔面にヒットした瞬間(c)LEGEND

　木村は武居戦を振り返り「思った以上に強かったですね。距離の取り方だったり、（自分の）パンチ当てられていないんで。距離感の取り方など、本当にうまいなと思いました。さすがK-1チャンピオン」と武居を讃えた。

　自己採点では「俺は負けていると思う。階級の差もあると思うが（武居はバンタム級の選手なので現在ライトフライ級の木村より3階級上）、それを承知で受けた。判定つけたら、普通に負けていると思う。やってみて、サウスポーは昔から得意じゃない。これが試合でフルラウンドなら違うと思うが、世界に向けて頑張りたい」と応えた。

武居の右フックを被弾する木村

　12ラウンドで戦い慣れている木村とこれまでK-1の3ラウンド制で戦い慣れている武居、意外とそのペース配分が難しく、今回の3R制の対戦ではペース配分の戦いやすさでは確かに武居にあった。
　3月11日のデビュー戦は6回戦、これからどこまで伸びていくか。
　木村は「日本や東洋（ベルト）なら普通に獲るかなと思う。まだ若いし、あとは今後の成長次第で、世界とか、あるんじゃないかなと思う」と評価した。

試合を終えた両者。エキシなので勝敗は無し(c)LEGEND

　自身の今後については「戦う場所がどうなるかわからないが、今年世界戦をやりたい。海外も行けないので、日本で前哨戦をやってみたい。今年、世界のベルトを、と思っています」と意気込む。

　木村は2018年には田中恒成（畑中）を相手に3度目の防衛戦を行い、判定負けで王座から陥落したが、昨年20年2月、フィリピンにて元WBO世界ミニマム級王者メルリト・サビーリョ（36＝フィリピン）を相手に、2R2分16秒、TKO勝ちを収め「今年もまた世界一に返り咲く」と宣言。しかしコロナ禍で試合は組まれず今回の試合がスパーリングとはいえ1年ぶりのリングとなった。現在WBO世界ライトフライ級3位の木村、今年再び王座戴冠となるか。

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