2021/04/29（木）UP
（最終更新：2021/04/29 12:27）

K-1トーナメント出場が決まった松本（c）K-1

　5月23日（日）に東京・大田区総合体育館で開催される『K-1 WORLD GP 2021 K-1バンタム級日本最強決定トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R』で鵜澤悠也（25=K-1ジム五反田チームキングス）と対戦する松本日向（22＝K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ）のコメントが主催者を通じて届いた。

　松本は、19年にABEMA「格闘代理戦争 4th season」に出演してアグレッシブな戦いぶりで注目を集めた。その後プロデビューして、同トーナメントに出場する橋本実生（21＝K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST）を含む相手に3連勝を飾った。だが、今年の1月には壬生狼一輝（19＝力道場静岡）に敗戦して、プロ初黒星を喫した。

右ローを放つ松本（右）

　20年には、脳内出血が発覚して欠場と離脱を経験した松本。「『もう格闘技はできない』と言われていたので、終わったと思いました。怪我があって1～2週間は動けなかったし、すごくヘコんだんですけど、シルバーウルフ（所属ジム）の大宮司さんに『この先格闘技を続けられるかどうかは分からないけど、絶対これには意味があるから。意味を持たせなきゃダメだよ』と言われて、その言葉で吹っ切れました」と当時を振り返った。

会見で、対戦相手の鵜澤（右）と並ぶ松本

　その後は、再起戦で初黒星を喫した。「今年1月の復帰戦でポカしちゃって（壬生狼一輝に判定負け）、あの試合は22年間生きてきた中で一番悔しかったし、試合後に寝れなかったのは初めてです。今回はあの敗戦からの再起戦で、ほんと気持ち新たにという感じです」と敗戦を乗り越え、新たな覚悟でこの1戦に向けて準備を進めている。

　今回トーナメントは「未来のスター選手の青田買い」とのコンセプトがあるように、次世代のK-1を背負うスター候補が名乗りを挙げている。その選手の中で、松本は「自分は何事も全部頑張るというのをずっと今まで意識してやってきて、ほんと努力で生きてきたので、才能とかセンスはもう全然譲ります。それはみんなの方がすごくていいけど、頑張ることでは誰にも負けないです」と格闘技の取り組む熱意の面で負けないとアピールする。

バンタム級トーナメント出場選手、（左から）橋本、大村、壬生狼、野田、松本、鵜澤、黒田、池田

　1日3試合戦うトーナメントを前に、1回戦に集中しきっている松本だが、決勝では2度勝利している橋本との戦いを見据える。「もちろん壬生狼選手にやり返したいですけど、（橋本）実生くんとやりたい。なんだかんだ（橋本が）来ると思うし、勝手に期待しています。プロで2回やって2回勝っているから、僕にメリットはないと思うんですけど、格闘技は自分のメリットだけで決まるもんじゃないと思うし、ファンのみなさんが見たい試合・盛り上がる試合ならやります。そこはプロとして師匠・先輩たちから学んだことです。みんながこのトーナメントで求めているのは僕と実生くんの決勝だと思うので、それを実現して僕が優勝します」と語る。

K-1の舞台で対戦した松本（左）と橋本（右）

　松本と橋本は、両者ともABEMAの番組「格闘代理戦争」出身で、番組出演時は戦うことがなかったが、デビュー後2戦連続で戦っている。1戦目はKHAOSのメインイベントで、会場を大爆発させる熱戦を演じ、2戦目ではK-1の本戦で拳を交えている。両者のファンも多く、期待のかかる試合となるだろう。

　最後に「僕は空手をやっている頃から、周りの人たちが“明日頑張ろう”と思ってもらえたら嬉しいと思ってやってきました。そこは自分がずっと大事にしていたことで、“あいつが頑張ってるから俺も頑張ろう”と思わせる存在でいたいと思っています。自分の試合を通して一人でも多くの人に感動してほしいし、『見ている人の心を動かせる選手になれ』と言われてきて、それができるのは自分だと思っています。自分の全部を込めて、全部を懸けて戦います」と意気込んだ。

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