”大山倍達生誕100年イヤー”に最初の大会は極真統一全日本「極真統一に向け、スタートラインに立った」=1.15
今年は、大山倍達生誕100年だ。この記念すべき年の開催スタートを切った全日本大会『第一回オープントーナメント全日本極真空手道選手権大会』(主催:一般社団法人 極真会館支部長会)が、東京・駒沢オリンピック公園総合運動場にて開催され、男子無差別では芦髙侑平(極真連合会)、女子無差別では増山愛理(極真連合会)が優勝した。
【フォト】女子では長いリーチでベテラン・増山愛理が優勝、支部長会全メンバーと記念撮影など
一般無差別の男女他、シニア男女のクラスを含め、集まったのは145名。極真空手ならではの、素手素足による激しい打ち合いが展開された。
この大会は『各会派や派閥に分かれた極真会館が統一で開催する』もので、一般社団法人 極真会館支部長会(理事長:長谷川一幸)が主催。これは正当な商標を持った極真組織として、極真連合会や、長谷川一幸氏を総帥とする世界全極真、浜井識安氏を会長とする浜井派、またワールド極真会館など様々な極真会館分派が結束した会だ。
今回はオープントーナメントとして、支部長会に加盟していない各派や他流派の選手も参加している。
大会を無事終え、イーファイトの取材に理事長の長谷川一幸氏は「今以上に選手が集まってくればもっと盛況になる。今回が契機になって、エンジンがかかってくれれば」と、第二回目大会以降の更なる選手参加を望む。今回は準備期間が少ない中での開催となっていた。
さらに「現在は少年部の生徒が多く、一般部が少ない。そういう現状のためにも、今日の(一般部以上の)大会は良かったのではないか」と手ごたえも感じているとのこと。
続けて「(このような統一大会が)日本だけでなく、海外でも必要。皆が集まってこれるような場所を作りたい」と海外展開にも意気込んだ。
また副理事長の浜井識安氏は「この大会は、真の極真の統一チャンピオンを目指し注目される大会となるだろう」と自信を持つ。
そして「日本の空手が大同団結する時期にきている」とも。開会式では、全日本空手道連盟の笹川堯会長が開会の挨拶も行うなど、確かな繋がりが出来てきている。
田畑繁事務局長も「大山総裁も降臨してくれたと思う。極真統一に向け、スタートラインに立った」と満足げだ。
試合は、男子の無差別決勝では重松翔(極真連合会)と芦髙侑平が勝ち上がった。
重松は極真連合会の20年、22年の全日本(無差別)優勝者で、芦髙は同17年、18年の連覇者だ。2人は20年、22年の全日本ではいずれも決勝で争っており、ライバルとも言える関係だ。
重松は準決勝で呉屋広樹(極真連合会)に下段回し蹴りを効かせ、延長で判定勝利。
一方の芦髙は3回戦で下段回し蹴りとボディへの突きで合わせ一本勝ちなど破壊力を見せ、準決勝では武藤恵汰(勇士會舘)にこれも下段回し蹴りを効かせて判定勝利した。
決勝はライバル同士の対決が実現した。
重松がアグレッシブに飛び前蹴りや二段蹴りなど繰り出すも、芦髙は落ち着いてさばき、右下段回し蹴りを連打。
延長戦に入ると、芦髙のさらなる右下段回し蹴りの連打に、重松は一瞬止まる。重松も飛びヒザで応戦するも、最後は芦髙が怒涛のラッシュ。
延長4-0で重松が勝利し、嬉しい第一回優勝を手にした。
女子の無差別決勝では、ベテランの増山愛理と新鋭・金城杏奈(極真連合会)が激突。
増山は07年の新極真会全日本ウエイト制 女子中量級で準優勝するなど、長らくトップ戦線で活躍。対する金城は22年JFKO全日本 女子軽量級の3位になり、頭角を現した。
増山は準決勝で21年JKJO全日本 女子軽量級優勝の酒井琉翔(桜塾)に判定勝利。
一方の金城は準決勝で22年JFKO全日本 女子軽中量級優勝・石野まこと(桜塾)を破り勝ち上がってきた。
決勝では、金城が左右のステップから、突きの連打。増山は長身を生かしたヒザで応戦するが、本戦は0-0引き分け。
延長では金城の手数が減り、増山のローが入ると、金城が嫌がるそぶりも見せる。最後までパンチ、ローでペースを落とさなかった増山が5-0で勝利、連合会の新旧トップ対決は、増山が貫録の優勝を果たした。
なお結果は以下の通り。
◆男子無差別
優勝 芦髙侑平(極真連合会)
準優勝 重松翔(極真連合会)
三位 武藤恵汰(勇士會舘)
四位 呉屋広樹(極真連合会)
ベスト8 福永匠真(KWF極真)
ベスト8 石野源太郎(桜塾)
ベスト8 石嶺雄大(琉道會館)
ベスト8 早川羅偉(桜塾)
◆女子無差別
優勝 増山愛理(極真連合会)
準優勝 金城杏奈(極真連合会)
三位 石野まこと(桜塾)
四位 酒井琉翔(桜塾)
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