【新日本キック】緑川創が3R TKO葬、WKBA世界王座を奪取
新日本キックボクシング協会
「TITANS NEOS 25」
2019年4月14日(日)東京・後楽園ホール
▼第13試合 スペシャルメインイベント WKBA世界スーパーウェルター王座決定戦 3分5R
○緑川創(32=藤本ジム/元日本ウェルター級王者)
TKO 3R 2分31秒 ※レフリーストップ
●ペットカントン・ポー・ペットシリ(21=タイ/元アーウナンスタジアムスーパーバンタム級王者)
緑川の2018年は苦しい一年だった。6月に待望のムエタイ二大殿堂の一つラジャダムナンのベルトへ挑戦したが、1Rにダウンを奪われた末判定負け。10月にはレベルスにおいて日菜太(32=クロスポイント吉祥寺)との日本人頂上決戦にも判定負けと、大きな試合を落としてきた。
2019年に入り、2月に『KNOCKOUT』でシュートボクシングの北斗拳太郎(28=ボスジム)に判定勝利し、復調をアピール。WKBAの世界タイトル挑戦へこぎつけた。
WKBA(世界キックボクシング協会=1976年設立)は、キックボクシングの創始者である故・野口修会長が、初めて創設したキックボクシングの世界タイトル。3月には後輩である勝次(32=藤本ジム)が挑戦したが戴冠を逃している。自身のためにも、後輩のためにも落とすことのできない一戦だ。相手はムエタイの元アーウンナンスタジアム王者で181
1R 左ジャブ、左ミドルでゆっくりと前進する緑川に対し、長身のペットカントンは前蹴りで距離をとる。双方重いパンチを交換しながら、終盤に緑川が右ストレート、左フックから右の返しを当て、ペットカントンは上から左肘を合わせに来る。公開採点は10-9(緑川)2名、10-10が1名。
2R, パンチ主体で前に出る緑川。ペットカントンが左ハイキックを何度か見せるが、緑川がしっかりガード。緑川の右ストレートにペットカントンがカウンターを合わせ右ストレード同士の相打ちとなったが、クリーンヒットしたペットカントンがダウン。立ち上がったもののラウンド終了まで緑川の左フック、右ストレートが幾度となくヒット。公開採点は三者とも10-8(緑川)。
3R ダメージの残るペットカントンはロングレンジからリーチの長いストレート。二度ほど左ハイキックが緑川の頭をかすめるが、左ローから上に返して圧力をかける。2分経過時点で緑川がコーナーに押し込め、左フックから右ストレートをヒットさせダウン。3カウントまで進めたが、状態が危険と判断したレフリーがカウントを止めた。
WKBAの世界タイトルを手にした緑川は、目頭に手を当て「最近涙腺が弱くて…」と語りながらファンへの感謝の言葉を述べた。そして「世界のベルトは獲りました。けれど一番取りたいベルトはタイのベルトなので、このベルトを守って評価をあげながら、全力でタイのベルトを取りに行きます」と、改めて二大殿堂への再挑戦していく意向を示した。
▼第12試合 メインイベント 日泰国際戦54kg契約 3分5R
○江幡睦(29=井原道場本部/WKBA世界バンタム級王者)
TKO 2R 2分33秒 ※レフリーストップ
●グン・ハーブタイジョン(タイ/スラターニ県バンタム級王者)
打倒ムエタイを掲げる江幡睦は、12連勝を引っ提げて2019年1月23日にタイ・ラジャダムナンスタジアムでタイ人と対戦。目的の地での一戦は5R判定で敗れている。ラジャダムナンのベルトを目指すためには、もうこれ以上足踏みはできない。29勝10敗の戦績を誇り、タイのローカルタイトルを保持するグンに勝利することは最低限求められる結果だろう。
1R 序盤は右ローの打ち合いによる静かな立ち上がり。江幡が右のストレートを出すと、グンは右肘をカウンターで合わせてくる。双方パンチが重く、炸裂音に会場がどよめく。終盤には江幡の左ミドルがグンのボディにクリーンヒットし、一瞬動きが止まる。
2R 江幡が上下にパンチを散らし、主導権を握る。ローのダメージも蓄積され、右ローでバランスを崩したところに左ボディでダウン。立ち上がったグンだが、江幡がパンチの連打で攻め立て、最後も左ボディを深く突き刺し、2度目のダウンを奪ったところでレフリーがストップをかけた。
試合の勝利者インタビューで「1月23日にタイで判定負けしたが、負けて教わることもたくさんある。悔しい思いをして、絶対這い上がろうと思い今回の試合をした。これからもまっすぐ突き進みたい」と語った江幡。打倒ムエタイの火はまだ消えていない。
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