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【ボクシング】井岡一翔がパリクテを10R TKOで下し日本人初の4階級制覇に成功

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2019/06/19(水)UP

TKO勝利しコーナーに上り歓喜の雄叫びを上げる井岡

 6月19日(水)千葉・幕張メッセ イベントホールで行われた『WBO世界スーパーフライ級王座決定戦』において、同級2位の井岡一翔(30=Reason大貴)が同級1位アストン・パリクテ(28=フィリピン)を10R1分46秒 TKO(テクニカルノックアウト=レフェリーストップ)で破り、日本人史上初の4階級制覇を達成した。

パリクテのパワーあるパンチが度々ヒットした

 1Rはリーチに勝るパリクテが威力のある早いジャブを見せる。井岡の右ストレートに合わせ右から左アッパーのコンビネーションを返すパリクテを見た会場に緊張感が走る。パワーはパリクテが上と見た井岡は、パリクテを軸に左に回りながら右ストレート、左ボディを見せる。

 3Rから井岡は左ジャブを多用し距離を測る。パリクテのワンツーをダッキングでかわし、前後の出入りで距離をつぶして左ボディを差し込む井岡は、上体を柔らかく使いパリクテのパンチを空転させ始める。距離を支配し前後に出入りしながらコツコツとショートパンチのヒットを積み重ねる井岡は、要所で右ストレート、左フックを顔面にヒットさせる。

 試合が大きく動いたのは7R。パリクテがラッシュを見せ、左フックが井岡の顔面をとらえる。足がとまった井岡にパリクテは右を見せ、本命の左フックを再びヒットさせ井岡が追い込まれる。中盤は井岡がペースを握り返し、上体を柔らかく使いパリクテのパンチを空転させながらリング中央で打ち合いに臨み右ストレートを2発ヒット。パリクテは疲れからか足元が重く見える。

最後のラッシュで井岡の右フックがパリクテのテンプルを捉え間もなくレフェリーが試合を止めた

 井岡が前後の出入りでパリクテを空振りさせながら小さなパンチをヒットさせる展開が続いた10R、パリクテの右ストレートに合わせた井岡の右ストレートがカウンターで直撃。大きくバランスを崩したパリクテを逃さず、井岡はラッシュを仕掛ける。ロープ際から対面のロープまでパリクテを追いかけ、的確に左右のフックがパリクテのテンプルを捉える。井岡の猛攻にパリクテが棒立ちになったところでレフェリーが割って入り、井岡のKO勝利を宣告した。

 KOタイムは10R1分46秒。2度目の挑戦で井岡の4階級制覇の夢が実現した。

 日本人史上初の4階級制覇を達成した直後のマイクで井岡は「まずはじめに感謝の言葉しかない。僕が復帰してから、僕以上に期待してくれた方々に勝利を捧げたい」」と、ここまで夢を追う自分を応援してくれた人々に感謝の言葉を述べた。そして2年2か月ぶりの日本のリングに「背中を押してもらった」と、多くの力を得て夢を実現できた喜びを語った。

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