【柔道】出口クリスタがライバルの芳田司を破りカナダ史上初の金メダル
8月27日(火)、日本武道館において世界柔道選手権・東京大会の3日目が行われた。
女子57㎏級の決勝は前年の世界選手権金メダリストの芳田司(23=コマツ)と、同じく銅メダリスト・カナダの出口クリスタ(23)の対決。優勝大本命の芳田は、準決勝ではリオオリンピック金メダリスト、ラファエラ・シルバ(27=ブラジル)を延長戦の末、電光石火の一本背負いで破り、決勝進出。
対する出口は美人柔道家としても知られ、カナダ人の父と日本人の母を持つ。長野県で生まれ育ちながら2年前にカナダ国籍を選択しカナダ代表に。準決勝ではイヴェリナ・イリエヴァ(28=ブルガリア)を早々に得意の寝技に持ち込んで横四方固めで一本勝ちを収め、決勝の畳を踏んだ。
共に決勝戦までをオール一本勝利で勝ち上がってきた2人は、高校生の頃から何度も対戦してきたライバルでもある。その戦績は芳田が4勝、出口が3勝であるが、試合では互角の戦いを見せてきた。
芳田の連覇か、出口がカナダに初の世界選手権金メダルをもたらすか。
右組と左組のケンカ四つ、出口は開始早々巴投げを仕掛けるとその後もすぐに袖釣り込み腰で攻勢に出る。芳田はこれをしのぐと得意の内股を仕掛ける。出口の巴投げを防ぎ、芳田は寝技に持ち込む。
さらに出口の一本背負いを潰すと腕十字、うつぶせになった出口の腹の下に足を滑り込ませひっくり返すなど、立ち技・寝技の両方で芳田が攻め続ける。
ここで出口に消極的の指導、芳田が肩車を狙ったところで本戦が終了した。
延長戦も攻めるのは芳田、投げで出口を潰すと寝技も狙う。出口も寝技に引き込もうとするが、芳田は潰して逆に腕十字を狙う。立ち技になると芳田に消極的の指導が一つ入る。そしてその直後、出口が袖釣り込み腰。これは決まらず芳田が前に体勢を崩すと、出口はすぐに後ろへ着くと裏投げ。これが技ありとなり、ゴールデンスコア方式により決着。出口が逆転勝利でカナダ柔道界に史上初の金メダルをもたらした。
敗れた芳田は試合後に「初戦からあまり調子も上がらなかったんですが、準決勝でシルバ選手に勝てて、そこから調子を持っていければいいなと思ったんですが、まだまだ力が足りませんでした」とコメント。
ライバルである出口と東京オリンピックでの再戦について聞かれると「東京オリンピックの決勝でまた戦いたいです。今度は私が勝ちます」と2020年の大舞台でのリベンジを誓った。
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