【世界柔道】男子最重量級の原沢久喜は延長戦で敗れ銀メダル
8月31日(金)、日本武道館において世界柔道選手権・東京大会の7日目が行われた。
100㎏超級の日本代表はリオオリンピック銀メダリストにして昨年の世界選手権銅メダルの原沢久喜(はらさわ・ひさよし/27=百五銀行)。初戦となった2回戦を内股と抑え込みの合わせ技で一本勝ち、3回戦でもモンゴルのツブシンバヤル・ナイダン(35)から大内刈りで一本を奪うと、準々決勝ではブラジルのラファエル・シルバ(32)と延長戦にもつれ込むも、シルバに指導3つが入り反則勝利。
そして準決勝では前大会・オール一本勝利で優勝したジョージアのグラム・ツシシビリ(24)と対戦。序盤、袖釣り込み腰などで攻勢をかけるのはツシシビリ。しかし原沢もツシシビリの投げをしっかりと受けると、逆に内股で技ありを奪う。さらにそのまま抑え込んで技ありを追加し、合わせ技一本。優勝候補を破って決勝への切符をつかんだ。
金メダルを賭けて戦うのはリオオリンピック100㎏級で金メダルを獲得しているルーカス・クルパレク(28)。ケンカ四つの両者。組み手争いの中、二人に指導1。さらにクルパレクが引き込んで投げ技を狙った動きが掛け逃げとされ指導。クルパレクが前に出ると今度は場外に押し出された原沢に指導。互いに指導2つとなり積極的に技を出し合う。ここで原沢が指を負傷して試合が中断。再開後、原沢が大内刈りから内股の連携技を出した所で本戦終了。
すると延長戦開始すぐに原沢が大内刈り、クルパレクはこれを裏投げで返そうとする。原沢は内股、クルパレクは得意の内技で攻めるが、原沢に疲労の色が濃い。待ての後道着を直す時間が長くなる。クルパレクが技を仕掛ける場面が増える中、遂に原沢に消極的姿勢による指導が入る。指導3つによりクルパレクが反則勝利。2008年の石井慧以来となる最重量級での金メダルはならなかった。
試合後、会見に出席した原沢は「準決勝は最大の山場だった。それに勝って決勝も勢いで行けると思った。そこが自分の甘さだった」と敗戦の弁を述べた。
準決勝から決勝までのインターバルが短く体力が回復しなかったのでは、という問いには「向こうの方がスタミナがあった」と答えるにとどまった。
リオオリンピック金メダルの絶対王者、フランスのテディ・リネール(30)が欠場の中、新たなライバルの出現。東京オリンピックでの金メダルへ向け、原沢には更なる進化が求められる。
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