【新極真会】久保田千尋が鈴木国博の長女・未紘と死闘、再々延長の怒涛の打ち合い制し3連覇
NPO法人全世界空手道連盟 新極真会
『第53回全日本空手道選手権大会』
2021年12月12日(日)エディオンアリーナ大阪
▼女子決勝戦
◯久保田千尋(久保田道場)
再々延長 5-0
●鈴木未紘(新極真 赤羽・厚木道場)
久保田は他流派ながら、現在2連覇しており、パワーある空手とスタミナが持ち味。
対する鈴木は、元世界王者・鈴木国博の長女。昨日は新極真のジュニア全日本である『カラテドリームフェスティバル』にも出場し、高校生女子重量級の部で優勝。実に10度目のドリームフェスティバル優勝を達成し、2日連続の参戦に臨む。
久保田は準々決勝で第12回世界大会代表の石原凛々を破り、準決勝では”高速パンチのリケジョ”目代結菜に判定勝利し手堅く決勝へ進んだ。
対する鈴木は今回の台風の目となった。3回戦では昨年準優勝でフルコンタクト空手の統一組織『JFKO』全日本大会で軽量級5連覇の菊川結衣を怒濤のヒザ蹴りで撃破。
続く準々決勝では手島美咲を破ると、準決勝で昨年4位の水谷恋をこれもヒザ蹴りのラッシュで延長戦勝利し、決勝の舞台へ駆け上がった。
この勢いに乗り初優勝を狙いたい鈴木、決勝では死闘となった。鈴木はこれまでと同じようにヒザを積極的に出し、時に久保田の太ももへパンチやとヒザ蹴りなど一風変わった攻撃も混ぜる。久保田も一歩も引かず、胸や腹への鋭いパンチで応戦する。
終盤、鈴木は気合を入れるように声を出しラッシュをかけるが、久保田も同じくテンポを早め胸突き、下突きの連打するも引き分け。
そして延長、再延長ともに両者競り、引き分けが続く。
体重判定では71.5kgの鈴木と、66.5kgの久保田。規定の8kg差がなく、最終延長へ。
差がついたのはラスト30秒、今までと同じようにラッシュをかけるが、叫ぶような気合を込めた久保田が、スピードを増したかに見える突きを鈴木のボティへ打ち込む。
鈴木も応戦するが、これまでと違い体重が後ろへ下がリ気味だ。最後は久保田が王者の気迫でパンチラッシュ で完遂。マストシステムの判定は、5者ともに久保田を支持し、久保田の3連覇が決定した。
■久保田は決勝で持病発症しながらも優勝、鈴木の菊川勝利は”作戦通り”
久保田は試合後のインタビューで、鈴木について「本戦で決めたかったが、あそこまで食いついてびっくり。一発一発が重たかった」と驚きを隠さない。「上がってくるのは想定していなかった。菊川選手か(同門の)水谷選手が来ると思っていた」と語る。
勝因は「技術より気力でやっていた。『ここで負けられない』と向かっていった」とのこと。
また「今年の夏に目が見えなくなる病気、視神経炎にかかり自信が無い要素があった。けれどコツコツと練習を積み重ねて、優勝できてホッとしている」と持病を明かす。「決勝戦でも、技が見えないほどではないが、視界がぼやけているなとなった」と病気と付き合いながらの優勝だった。
全日本初出場にして準優勝を勝ち取った鈴木は「試合後に涙が止まらなかった」と悔しさを語る。
決勝は「勝ちたい気持ちが強すぎて、自分の組手が出来なかった」と敗因を分析。
優勝候補・菊川を破ったことについては「菊川選手と当たると決まってから、ビデオを100回以上は見て研究してました」と明かす。
菊川戦の勝因は「とにかく自分の攻撃をすることと、胸パンチをもらわないことを意識してました。うまく作戦がはまった」と作戦を遂行できたことだという。「(勝利し)そこから、どんな強い選手が来ても勝ちたいと思ってきた」と強い気持ちで決勝まで駆け上がった。
前日のドリームフェスティバルにも参戦したことについては「世界大会に向けて、2日間戦い抜ける身体を作りたかった。メンタルも鍛えたかった」と先を見据えての事だったという。「妹とも一緒に連覇したかったし、ドリーム、全日本、両方獲るという気持ちしかなかった。不安はあったが、何とかなる」と驚きのW優勝を狙っていたという。
三位決定戦では、水谷が目白を強烈な手数で圧倒し、5−0で判定勝利した。
<試合結果>
女子
優勝 久保田千尋(久保田道場)
準優勝 鈴木未紘(厚木・赤羽支部)
3位 水谷恋(久保田道場)
4位 目代結菜(東京城南川崎)
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