【パンクラス】クレベル・コイケが西浦“ウィッキー”聡生をチョーク葬=全試合結果
パンクラス
『Road to ONE:CENTURY』
2019年9月1日(日)東京・スタジオコースト
▼第12試合 メインイベント MMA フェザー級(70.3kg)5分3R
〇クレベル・コイケ(29=ボンサイ柔術/元KSWフェザ—級王者)
一本 1R2分27秒 ※ダースチョーク
●西浦“ウィッキー”聡生(36=KRAZY BEE)
セミファイナルまで1試合を除き10試合が一本、KO、TKO決着と衝撃シーンの連続となった今大会だが、メインイベントも短期&衝撃決着となった。
日系ブラジル人クレベルは柔術界きっての実力者。ポーランドの総合格闘技イベント『KSW』において2017年にフェザー級のベルトを獲得。その前年の2016年4月にはパンクラスに出場しており、現在RIZINで活躍する矢地祐介(KRAZY BEE) に裸絞めで一本勝ちをした実績を持つ。
対する西浦は、トリッキーな動きと豪快なパンチの一撃を武器に主戦場の修斗やDREAMで活躍。所英男・宇野薫らと熱戦を演じた。2017年にはRIZINに参戦。近年は異種格闘技戦イベント『巌流島』をメインに活躍を見せている。
1R、おなじみのノーガードで左拳を振りつつ相手を誘う西浦。警戒して距離を取るクレベルに対し、1分半過ぎに早くも飛び込んでの右ストレートから追い打ちの左を放ち、もんどりうって背中をついたクレベルに上から鉄槌を落とそうとする。しかし、倒れたと同時に西浦の右足をつかんでいたクレベルは、瞬時に足関節で絞め上げ、そのまま後ろから西浦の腰をつかんで引き倒す。
一度立ち上がったクレベルは、あっさりとフロントから西浦の首をとらえ、暴れる西浦をものともせず形を作りながら絞め上げていく。最後はマウントからクローズドガードでダースチョークで絞め上げ、西浦はたまらずタップ。クレベルが盤石の一本勝ちを収めた。
試合後、マイクを取ったクレベルは、日本語でONEとの契約を目指していると語り、「今から頑張っていくので、みんな自分の名前覚えてください。絶対、ONE Championshipチャンピオン(になる)。絶対」と熱くアピールした。
▼第11試合 セミファイナル MMA フライ級(61.2kg)5分3R
〇清水清隆(35=TRIBE TOKYO M.M.A/修斗世界3位、元パンクラス王者)
KO 1R 2分15秒 ※左フック
●秋葉大樹(29=reliable/パンクラス4位)
清水は2010年パンクラス・フライ級王座を獲得。同王座を6度防衛し”絶対王者”として君臨。修斗には2009年に初参戦し、2階級制覇のマモルや第2代修斗世界バンタム級王者BJなどと激闘を繰り広げた。
今年5月、前田吉朗戦でのKO勝利を含め3連勝で王者、扇久保博正との世界戦にこぎつけたが、偶発的なバッティングにより相手が試合続行不可能となり、4R裁定でベルト奪取を逃している。
対する秋葉は、常に動きのあるアグレッシブなファイトスタイルを持ち味とするファイター。2018年は3戦2勝1敗だったが、2勝はいずれもグラウンドパンチによるTKO勝ちだ。2019年3月には約2年ぶりに復帰した史上初の修斗&パンクラス両団体王者、神酒龍一に判定勝ちを収めている。
修斗vsパンクラス対抗戦ながら、元パンクラス王者の清水に現パンクラス4位の秋葉が挑むという意味でも興味深い一戦。1R、お互いリズムをつかみ合うにらみ合いから始まるが、秋葉の右に清水が左フックを瞬時に合わせるなど、緊張感はしょっぱなからMAX。清水は強い右のカーフキックで秋葉の注意を下にそらし、右ストレートを打ち込む。
対する秋葉は左の蹴りで清水を後ろに下がらせ、戻ってきたところへ左フックを狙う。ところが、ドンピシャのタイミングで清水がカウンターの左フックを合わせると、昏倒した秋葉は仰向けのまま動かず! KO連続の今大会でも屈指の衝撃的KOで清水が元パンクラス王者、現修斗世界3位の実力を示した。
マイクを握った清水は、またパンクラスの舞台に立てたことを「感慨深いです」と語り、「自分はもう35歳なので、チャンスがあれば大きい大会に出たい」と静かな口調にも野望をにじませた。
10月13日のONE hampionship両国国技館大会ではパンクラスと修斗の王者対抗戦が行われるが、その前哨戦として組まれた今回の対抗戦は、この一戦を含め修斗の6戦全勝となった。
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