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【空道】加藤久輝が2度目の優勝、中村和裕は準々決勝で敗退

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2012/11/10(土)UP


▲加藤(青の道衣)のパンチは堀越(白の道衣)の身体が曲がるほどの破壊力

全日本空道連盟
「2012北斗旗全日本空道無差別選手権大会
2012全日本空道ジュニア選手権大会」
2012年11月10日(土)東京・国立代々木競技場第二体育館

 オリンピックを主催するIOCに次ぐ国際スポーツ組織 IWGA主催で、南米コロンビアで開催される『ワールドゲームズ 2013 Cali』。その中で空道は公開競技(Exhibition Sports)として、全世界の公的スポーツ界に向けて紹介されることが決定。今大会は、ワールドゲームズ出場選手選考の対象試合のひとつとして行われた。

→優勝候補筆頭の加藤久輝(左)は圧倒的なパワーで勝ち進んだ

 優勝候補は、圧倒的なパワーの強烈な打撃と投げ技で2012年無差別を制した加藤久輝、昨年の無差別王者・堀越亮祐、-240(体力指数=身長+体重の数値)クラス全日本3度優勝&第三回世界大会準優勝の田中俊輔、 -230クラス第三回世界大会準優勝の中村知大など。

 最大の注目を集めたのは、吉田秀彦率いる吉田道場から出場した中村和裕。PRIDEやUFC、DREAMで活躍したプロの総合格闘家だ。2010年の全日本体力別にも出場しており、加藤久輝と激闘を展開。惜敗するも特別賞に輝いている。今回は加藤へのリベンジ、そして空道制覇へ向けて2度目の参戦を果たす。

→プロ格闘家の中村和裕(上)がマウントパンチで効果を奪い、昨年の準優勝者キーナンから勝利を収めた

 中村は2回戦(1回戦はシード)にアキレス腱固めで一本勝ちを飾ると、続く3回戦では2011年全日本無差別準優勝のキーナン・マイクという強敵を迎えた。中村はキーナンの猛進から繰り出す打撃に苦しんだが、投げからのマウントパンチで効果を奪って優勢勝ち。金星を獲得してベスト8入りを決めた。

 今大会からベスト8が出揃ったところで抽選により決勝トーナメントを決める方式がとられ、準々決勝は加藤久輝vs鈴木智大、中村和裕vs中村知大、草薙一司vs加藤和徳、堀越亮祐vs渡部秀一という組み合わせに。

 まずは優勝候補の加藤久輝が延長戦(効果が3つ以上なければ自動的に延長)で鈴木に左フックで一本勝ち。中村対決は投げを仕掛けていく和裕に対し、知大はフットワークを駆使して徹底したアウトボクシングを展開。回り込みながらパンチをヒットさせ、飛びヒザ蹴りも繰り出す。延長戦でパンチのヒット数で上回った知大が判定5-0で優勢勝ちとなった。

飛びヒザ蹴りを放つ中村知大(左)。中村和裕(左)にヒット数の差で勝利した

 敗れた中村和裕は「優勝を目指していたので情けない。本当は95kgに増やして出たかったが、88kgくらいまでしか戻らなかった。コンディションが100%ではなかったのが残念です。100%のコンディションが作れるタイミングでもう1回出たい」と、リベンジを誓った。

 草薙vs加藤は、加藤が片手で相手の頭を抱えてのヒザ蹴り連発で圧倒。顔面への左ヒザ蹴りで2つの技ありを奪い、合わせ一本勝ちで準決勝進出を決めた。堀越vs渡部は渡部が左フックで効果を奪って先制するも、延長戦に入ると堀越が左フック、投げからの決めで効果2つを奪い、優勢勝ちで同じく準決勝へ。

 ところが、ここで異常事態が発生! 加藤和徳と中村知大が、それまでのダメージから相次いで準決勝の棄権を申し出たのである。これにより準決勝2試合は行われず、加藤久輝と堀越によって決勝戦が争われることになった。

 これまで何度も対戦経験がある両者。一昨年は春の体力別と秋の無差別の決勝で2度戦い、いずれも堀越が得意の右ストレートで加藤から効果を奪うも、最終的には加藤が勝利を収めている。

堀越(右)をカウンターで迎え撃つ加藤(左)

 2年ぶりの再戦は両者がカウンターを狙う展開となり、両者ともほとんど手を出さない。加藤が掌底(手の平で当てる)左フックで効果を奪い、ローキックを蹴り続ければ、堀越はワンツーを放つ。延長戦も同様の展開となったが、ミドル&ローの蹴りを放って距離をとり、堀越が攻めてくるところに左フックで効果を奪った加藤が判定5-0で優勢勝ち。2年ぶり2度目の優勝を飾った。

“メガ・インパクト”の異名を持つほどパワフルで荒々しい戦いぶりが特徴だった加藤だが、決勝戦では「堀越選手は何度も試合をしてお互いの手の内を知り尽くしている、一番やりにくい相手です。彼は自分がガムシャラに攻めるところへカウンターを狙ってくると思ったから、裏をかいてこっちが待ちの戦い方をしました」という。

→2度目の優勝を飾った加藤。来年にはプロ総合格闘技にも挑戦する予定

「これまで自分が勝っているからチャレンジャーは向こう。自分から行く必要はないと思ったのでこっちは回り込んで時間を見ながら戦いました」と、新たな境地を見せた加藤だったが、「みんなに責められました。だからもうやりません」と、不評ぶりに苦笑い。

 また、プロ総合格闘技団体から出場オファーが来ていることについては「来年にはやりたい。総合格闘技で経験を積み、2014年の世界大会で優勝することが目標です」と、あくまでも空道世界大会で優勝するために出場すると明かした。

 同時開催された女子の部では、リーグ戦(3名による総当たり戦で前半リーグと後半リーグが行われる)で2011年春・秋全日本女子優勝の神山喜未が敗れる大波乱。

 その神山を破って前半リーグを制した諏訪千晶と、後半リーグを制した2012年春全日本女子優勝の吉倉千秋によって決勝戦が争われた。試合はお互いに慎重になって見合う展開が続いたが、最後は吉倉がストレート連打で優勢勝ち。春・秋連続優勝を飾った。

<入賞者>

▼男子
優 勝 加藤久輝(安城同好会)
準優勝 堀越亮祐(日進支部)
3 位 加藤和徳(吉祥寺支部)
4 位 中村知大(水道橋支部)
5 位 中村和裕(吉田道場)
6 位 渡部秀一(岸和田支部)
7 位 鈴木智大(多摩中央府中同好会)
8 位 草薙一司(秋田支部)
特別賞 目黒雄太(長岡支部)

▼女子
優 勝 吉倉千秋(横浜北支部)
準優勝 諏訪千晶(江東支部)

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