【空道】目黒雄太、前人未到のV9なるか!5.25全日本体力別選手権大会の見所を紹介
5月25日(日)、東京・豊島体育館 地下競技場にて『2025北斗旗全日本空道体力別選手権大会』が開催される。
空道とは、道着と顔面防具を着用の上で、頭突きや肘打ち、道着を掴んでの打撃・投げ・寝技によって争う“着衣総合格闘技”だ。今回は階級別大会として、身長(センチ)と体重(キロ)の数値の和(体力指数)によってクラス分けを行い実施される。その各階級の見どころを紹介する。
【-230クラス】目黒雄太、前人未到のV9へ
同階級で8連覇中の目黒雄太(32)が、前人未到のV9に挑む。目黒は2015年から2024年まで(2020年と2023年は全日本選手権が開催されなかった)、実質10年間も階級別全日本の王座に君臨しており、45年間の北斗旗史上このような選手は他に誰もいない。
しかし、半年前の全日本無差別準決勝では自身より23キロ重い、体重90キロの西尾勇輝の上段回し蹴りで一本負けを喫し担架で退場。32歳となった王者に対して、若手選手による厳しい包囲網が形成されている。
注目の挑戦者は、大学生時にはキックボクシングやMMAにも取り組み、大道塾総本部内弟子となった大西凜駿(22)、今大会の東北地区予選を制している鈴木誠士(20)、全日本ジュニア制覇経験者の柵木来斗(18)と山田凌雅(22)、連盟強化選手の田中脩斗(21歳)ら。
なお、ここ数年、目黒と常にトップを争ってきた佐々木龍希は、父である佐々木亮一・大道塾小樽支部支部長の急逝に伴う支部運営継承のため欠場となる。
【-240クラス】谷井翔太vs伊東宗志、円熟のリマッチなるか
前回(2024年)優勝者の谷井翔太(34)と前々回(2022年)優勝の伊東宗志(28)が再び決勝で相まみえるか? 中間距離を保って硬いパンチを浴びせるスタイルの伊東に対し、MMAプロ競技でもキャリアを重ねる谷井は距離を詰めて「塩漬け」にする戦略で連勝中。伊東の新たな対策が注目ポイントとなる。
しかし両者の前に立ちはだかるのは、全日本ジュニア優勝経験を持つ佐々木惣一朗(21)と曽山隆聖(20)、半年前の全日本無差別ベスト8の佐々木虎徹(20)、2023世界ジュニアU19ベスト4の佐々木翼(19)、今大会の関東地区予選を制した藤澤純也(21)ら新世代。また、国際大会で活躍しながら全日本決勝未経験の曽山遼太(25)の躍進にも期待がかかる。
【-250クラス】異色の王者・鈴木浩祐の連覇なるか
昨年初出場で優勝した鈴木浩祐は、空道競技のための稽古を専門に行う団体である大道塾外の団体に所属しながら、柔道弐段とキックボクシングアマチュア全日本大会優勝の技術を活かし、西日本地区予選から全日本決勝まで全勝した異色の王者。
挑戦者としては、全日本ジュニアU19優勝の熊谷慈英(18)、2018世界選手権-240クラス3位で今大会からクラス変更する服部晶洸、前回準優勝の中村凌、各地区予選優勝者らが名を連ねる。最大の脅威は、半年前の全日本無差別で優勝した中上悠大朗(21)。無差別大会で身体指数が20以上も上回る相手を制したスピードとパワーを持つ中上が、今回の階級別でも圧倒的な強さを見せる可能性は低くない。一方、40代の平田裕紀、飯田諭らベテラン勢の闘いにも注目だ。
【-260クラス】林洸聖と麦谷亮介のリマッチに期待
昨年優勝の林洸聖(22)と準優勝の麦谷亮介の再戦が期待される。ミドルキックで距離を取り、近づけば首相撲で間合いを潰す麦谷に対し、重いパンチでラッシュをかけるトラディショナルな北斗旗スタイルの林の好対照な戦いが見所。
キックボクシングとブラジリアン柔術の経験を経て、早稲田大学の空道サークルに入門した新鋭の水村健太郎(22)や、連盟強化選手の永見竜次郎のパワフルな右クロスも侮れない存在だ。
【+260クラス】奈良朋弥が雪辱を期す
2019年、2021年と連覇(2020年はコロナ問題により大会中止)した奈良朋弥が、2022年以降の苦難を乗り越え、東北地区予選を制して復活。2022年に岩﨑大河、西尾勇輝に敗れ、2023年世界選手権代表を逃した悔しさを晴らすべく、次回世界選手権への足がかりとしたい。
対抗馬は関東地区予選優勝の松岡陽太。高校柔道から大道塾へ転向し、重量級らしからぬ打撃のフォームや速さが武器となる。
【女子-220クラス】小野寺玲奈の連覇なるか
2023年世界選手権で日本人初の王者となり、昨年の全日本も制した小野寺玲奈が連覇を目指す。
2022年全日本決勝で小野寺を下している大倉萌は、現在の男子空道の頂点に立つ岩﨑大河と結婚したばかりということもあり、今大会を欠場。昨年2024年の全日本ジュニアU19-215で優勝した新鋭・西田美玖莉が北斗旗(成人の全日本)初挑戦でどこまで食い込めるかが注目される。
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