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【ボクシング】パッキャオ五輪で復活なるか=プロボクサー五輪解放案

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2016/05/31(火)UP

昨年、世界選手権会場をウーAIBA会長に案内された際のパッキャオ(写真提供:AIBA)

 プロボクサーが五輪のアマチュアボクシングに参戦できるというプロボクサー五輪解放案が6月1日(現地時間)、スイスのローザンヌに於いて、五輪ボクシングを統括するAIBA(国際ボクシング協会)の臨時総会で投票によって決議される予定だ。

 数年前までの日本では、「立ち技最強を決める」というコンセプトで一世を風靡したK-1が、プロボクサーのヘッドハンティングに熱心だったが、今度はかつて「アマチュアボクシング」と呼ばれた五輪ボクシング界が、長年競合してきたプロボクシング界との最終決着をつけるかのように、事実上のヘッドハンティングを狙っている。その中で、プロボクシング界の誇るスーパースターであるマニー・パッキャオが、リオ五輪出場を検討していると発言をしただけに、この選手争奪戦は大きな過渡期を迎えそうだ。

 思想の違いから不仲を続けてきた印象のあるボクシング界のプロとアマだが、根本的なこじれは既得権益(何よりスター選手)が引き起こすものであり、今回の動きは、その最終戦争へのアマ側からの宣戦布告にも見える。

 ことの発端はAIBAが、今年2月、英国マンチェスターで開いたコミッション会議後に「プロボクサーの全面開放を検討している」と発表したことだった。それ以前から同協会はWSB(ワールド・シリーズ・オブ・ボクシング)やAPB(AIBAプロボクシング)といった独自のプロ式(商業)イベントを近年スタート。20年前以上から決めていた「アマチュアリズム(金銭的な報酬を求めず純粋に競技を楽しむ考え)からの脱却」に本格始動した。これがあったからこそ、プロボクシング界の権力者たちには、AIBAの本当の意図が見透かせた。

 一見「ドリーム」を感じさせる全面開放案。だが、上に挙げた2つのイベントの発足も含め、AIBAの本当の狙いは、看板選手の確保、ひいてはボクシング界すべての統括組織になることである。

 昨年に行われた世界選手権ではマニー・パッキャオやアミールカーン、ウラジミール&ビタリのクリチコ兄弟がゲスト来場。プロボクシング界のスーパースターたちと五輪ボクシング界に公式的なリンクをするのは、かつての常識を覆すものであったが、彼らは今、リオ五輪出場さえほのめかしている。

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