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【極真会館】全空連トップ選手の演武に世界大会が沸く

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2015/11/23(月)UP

極真の世界大会の舞台に上がった組手の全空連ナショナルチームメンバー。右から植草歩、中村しおり、荒賀龍太郎、渡邊大輔

 2015年11月20-22日東京体育館で開催された極真会館主催の「第11回全世界空手道選手権大会」の舞台で、(公財)全日本空手道連盟(全空連)の日本のトップ選手たちが演武を行った。

 極真の大会で全空連ナショナルチームが、その中でもトップ選手が演武をするとは初めてのこと。
 
 今年の4月に、全空連と極真会館は友好団体の覚書を終結。お互いに2020年東京オリンピックへの空手競技正式採用を目指すために一致団結を約束した。以降、様々な場面で全空連と極真会館との接点は確実に進行していたが、まさか極真会館が4年に一度開催する今大会で、全空連ナショナルチームが演武をするとは、空手を少しでも知る誰もが想像し難いシチュエーションが、東京体育館を埋め尽くした観客の前で現実に起こった。

植草が上段で攻める

 まずは空手界のきゃりーぱみゅぱみゅこと植草歩と、全日本学生空手道選手権2位で全空連ナショナルチームの中村しおりが、オリンピックルールでの得点技を解説。演武をした植草は「満員の観客に少し緊張しましたが、観客のみなさんが拍手をしてくれて、とっても気持ちよかったです」と言う。オリンピックルールのテクニックを丁寧に見せ、観客も興味深く見入っていた。

荒賀(左)と渡邊が試合さながらの組手を見せる

 次に全空連を代表する荒賀龍太郎選手と、-75kg級日本代表の渡邊大輔選手の模範試合。超接近戦からの裏回し蹴りや、クリンチからの投げ技など持ち味を見せた。会場で極真の世界選手たちの試合を観戦した荒賀は「極真の選手の連打の速さに驚きました、またフットワークも自在だし、なによりタフですね」と感想を述べた。  

昨年の形の個人世界王者 喜友名(中央)率いる3名が形の分解で会場を沸かせる

 最後にアジアチャンピオンである、沖縄出身3人による団体形「アーナン」の演武。空手のアイデンティティたる形、それも沖縄で伝承された少し前まで門外不出、一子相伝の劉衛流(りゅうえいりゅう)の形、その意味を表現した分解という3人のオリジナリティあふれる戦いのアクションに会場は盛り上がった。

やられる側のアクションも凄い。この形と分解で今年のアジア大会を制した

 リーダーである世界チャンピオン喜友名諒は「このような舞台で演武させて頂き、とても嬉しいです。最初はどう見られるだろうか?と不安でしたが、観客の皆さんから暖かい拍手や歓声を頂き、本当に嬉しかったです」と言うように、気合や分解の見せ場での観客の反応は彼らが出場する全空連が採用するWKF(世界空手連盟)ルールの世界大会のそれとほぼ同じであり、極真の会場でも団体形の魅力を伝える形となった。

 text:N.Matsushita

編集部オススメ
・【全空連】アジア大会 団体組手ペアでV、形は男子が連覇
・2015 ダミヤノフ優勝 極真会館 世界大会結果

極真で行われた同じ演武。優勝した東アジア大会に於いて喜友名諒率いるチーム沖縄による形と分解(空手ジャーナル youtubeより)

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