【KNOCK OUT】旗揚げ発表、キック界の「UFC」「WWE」へ
新キックボクシングイベント『KNOCK OUT』の旗揚げ発表記者会見が9月14日(水)都内で開かれ、同イベントを手掛けるブシロード代表取締役の木谷高明氏が今後の展望や構想などについて話した。
ブシロードはカードゲームやトレーディングカードなどの開発・製作・販売を主な事業に、格闘技をはじめとしたスポーツ番組のスポンサーも多く手がけてきた。低迷していた新日本プロレスの業績をV字回復させたことでも知られる。
そのブシロードと、新日本キックボクシング協会の元日本フェザー級王者・小野寺力が主催するイベント『NO KICK NO LIFE』が提携し、旗揚げに至ったのが、今回発表された『KNOCK OUT』。「撃つ、蹴る、斬る」をコンセプトに、国内・世界から強豪を集め、パンチ、キック、首相撲からのヒザ蹴り、ヒジ打ち、相手をつかんでの攻撃などが認められる純キックボクシングルールで最強を決める大会となる。
この日の会見で、木谷氏は「キックボクシングの『上位概念』を作る」と目標を掲げた。「プロレスには『WWE』、総合格闘技には『UFC』という世界的な上位概念があるが、世界中で(プロモーションが)乱立状態にあるキックボクシングにはこうした概念が無い」と指摘。「この上位概念を作ることがビッグビジネスになる」と、『KNOCK OUT』を世界規模のスポーツコンテンツへと導くという展望を示した。
木谷氏が強調したのはスポーツコンテンツのマーケットとしての可能性。7月に約4,000億円で売却された『UFC』に触れ、「当初、約2億円で購入されたUFCが、15年後には2000倍の4000億円で売却された。本業を変えずに2000倍の価値にした例はなかなか見当たらない。スポーツコンテンツにはこれだけの可能性がある」と期待を込める。
そのうえで、『KNOCK OUT』をこうした「ビッグなスポーツコンテンツ」へと導くためには、「イベントそのものをバリューアップ」することが重要という木谷氏。「今まで盛り上がった格闘技は必ずイベントとしての価値が上がっていた。イベントをいついつやりますと言えば、対戦カードや出場選手を発表しなくてもチケットが売れる。つまり、ファンがイベントそのものを楽しみに行くということ。この段階までKNOCK OUTを持っていきたいと思います」と説明する。
一方、経営面については「イベントそのもので最終的に大きなビジネスにすること、黒字にすることはなかなか大変。最初2年間くらいは赤字だと思う」と木谷氏。「素晴らしいイベントを行うことでイベントそのものをバリューアップ出来れば、例えばKNOCK OUTのTシャツがすごく売れたり、その先にはKNOCK OUTの映像が日本のみならず世界中に販売出来るといった体制が整えられる。そこまでいって初めて大きなビジネスになるし、初めて選手のギャラもどんどん上げることが出来ると思います」と見通しを述べた。
興行面では「試合数は6、7試合にしたい。やはり人間が集中して観ていられるのは、この数が限界だと思います」と試合数について言及。さらに「選手のチケットの手売りを基本的には止めたい」と話し、「これをやっている限り先は無いです。これは供給者サイドの論理だからです。チケットを売らないとイベントが成立しないというのは、需要の側であるお客様の立場に立っていない」と強調した。
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