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【パンクラス】砂辺が一本勝ちで初防衛&15連勝、他団体参戦へ

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2016/12/18(日)UP

ハードパンチャーの高谷(右)に対して果敢に打ち合うISAO(左)

▼セミファイナル(第11試合) フェザー級 5分3R
○ISAO(坂口道場一族/第5代パンクラス・ライト級王者)
判定3-0 ※30-27、30-27、29-28
●高谷裕之(高谷軍団/第2代DREAMフェザー級王者)

 元パンクラス・ライト級王者ISAOと元DREAMフェザー級王者・高谷による日本人トップレベルのフェザー級決戦。

 ISAOは2010年7月から2014年10月まで12戦負けなしの快進撃を続けていたパンクラスのエース。2012年に大石幸史を破ってパンクラス・ライト級王座を獲得した。昨年10月と今年6月にはベラトールで2試合を戦うも、一本負けとKO負けで2連敗。しかし、9月のVTJで修斗世界ライト級王者・斎藤裕に勝利し、復活の狼煙を上げた。

左ローをヒットさせるISAO(左)

 対する高谷は2010年にビビアーノ・フェルナンデス(現ONE世界バンタム級王者)に勝利して、第2代DREAMフェザー級王座に就いた実力者。昨年4月にパンクラス初参戦を果たすと、いきなりフェザー級2位につけていたガイ・デルモを持ち前の強打でマットに沈めた。ここ最近は2連敗を喫しており、復活を懸けた一戦となる。

 1R、序盤は前に出てパンチを繰り出す高谷に対し、ISAOが間合いをとって左ローを当てる。徐々に距離が近づくと、パンチの打ち合いからISAOが片足タックルに入り、高谷をケージに押し込む。高谷はケージを背負いながらしっかりと堪え、離れ際にパンチを放つ。しかし、終盤にパンチの交錯からISAOが組みつき、投げてテイクダウンに成功する。

 2R、パンチで圧力を強める高谷に対し、ISAOはケージ内を回り込みながら強烈な左ロー。これを受けた高谷がバランスを崩し始める。打ち合いから高谷はフックをヒットさせるが、ISAOも細かいパンチを当て返す。さらに、ISAOは蹴り足キャッチや組み合いからテイクダウンを狙い、高谷をケージに押し込む場面が目立った。

 3R、左ローを多用するISAOのペースで試合は進んでいたが、接近戦での打ち合いから高谷の左フックがカウンターで炸裂。尻餅をついたISAOは追撃のパウンドで攻め込む高谷に組みついてディフェンス。そのままケージに押し込み、ダメージの回復を待つ。両者が離れて再びスタンドの攻防になると、高谷はパンチで前に出てくるが、ISAOは組みの攻防に持ち込むことを徹底。終盤には再びタックルから高谷に尻餅をつかせた。

 勝敗の行方は判定に。左ローとタックルからの組みの攻防でペースを握り続けたISAOに軍配が上がった。試合後にマイクを握ったISAOは、「高谷選手は本当に一発が強くて、自分の中では危ない場面が何度もありました。まだまだ反省点がいっぱいありますし、まだまだレベルアップできると思います。頑張ります」と、さらなる飛躍を誓った。


タックルに入ってきた松嶋(右)に強烈なヒジを落とすサンドロ(左)

▼第10試合 フェザー級 5分3R
○マルロン・サンドロ(NOVA UNIAO/第2代パンクラス・フェザー級王者)
TKO 1R 2分51秒 ※レフェリーストップ
●松嶋こよみ(AACC/同級3位)

“現代MMAの申し子”との呼び声も高い2015年修斗新人王・松嶋がパンクラス第2戦目を迎えた。

 現在23歳の松嶋は昨年2月にプロデビューを果たすと5戦連続でKO勝利を収め、一躍注目の存在に。9月大会で初参戦を果たすと、いきなりフェザー級5位の実力者である牛久絢太郎からTKO勝ち(アームロックによる見込み一本でのレフェリーストップ)を収めた。

 その松嶋を迎え撃つサンドロは、かつて日本で猛威を奮った39歳のベテラン。2007年11月にパンクラス初参戦でいきなりトップ選手のDJ.taikiを破り、2008年10月にはフェザー級王座を獲得。2009年からは戦極に参戦し、2010年6月には元UFCファイターの金原正徳をわずか38秒でKOしてSRCフェザー級王座を奪取している。

サンドロのパンチを被弾し、腰から崩れ落ちた松嶋(左)

 松嶋にとってはベテランを相手に真価が問われる一戦となった。

 1R、お互いに距離をとって蹴りを放ちながら、相手の出方を探る序盤。松嶋がジリジリと距離を詰めてプレッシャーをかけると、サンドロはケージ内を回り込む。松嶋の蹴りにパンチを合わせるサンドロ。徐々に両者の手数が増えると、打ち合いからサンドロのパンチが松嶋の顔面にクリーンヒット。

 腰から崩れ落ちた松嶋に対して、サンドロは一気に勝負を決めに来る。組み付いて凌ごうとする松島を上から潰して亀の状態にさせると、足と腕を絡めて自由を奪い、パンチとヒジを連打する。

 松嶋は強引に振りほどくと立ち上がってタックルに入るが、サンドロはケージを背に堪えて上から強烈なヒジを何度も落とす。松嶋が力なく前に崩れて四つんばいの状態になると、上からさらにパウンドを連打。レフェリーが試合をストップした。

 成長著しい松嶋を初回TKOで下したサンドロ。ベテランが健在ぶりを見せつけた。

●次ページ:元ZST王者vs元修斗世界ランカーの一戦

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