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【ISM】難病を克服したノブ・ハヤシが異種格闘技トーナメント参戦

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2017/05/26(金)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

かつてK-1で活躍したノブ・ハヤシが異種格闘技トーナメントに参戦

 アントニオ猪木プロデュースで、7月24日(月)東京・後楽園ホールで開催される大会『ISM』。カール・ゴッチ没後10周年、モハメド・アリ没後1周年として行われるこの大会では、「異種格闘技戦トーナメント」として、体重無差別で4人の選手によるトーナメントが行われる。

 このトーナメントに、かつてK-1で“逆輸入ファイター”として活躍したノブ・ハヤシが参戦。

 ノブは空手を経験し、高校時代にリングスで練習生として少し練習したこともある。“世界のTK”髙阪剛や“小池栄子の夫”坂田亘がデビュー前の頃だ。その後、米シアトルに渡り、キック王者モーリス・スミスのジムで練習。さらにノブはオランダに渡り、トム・ハーリンク会長率いるドージョー・チャクリキでピーター・アーツらとともに猛特訓を積み、オランダでプロ・キックボクサーとしてデビューし、1RでKO勝利。そして1999年には日本でK-1 JAPAN GPに参戦して準優勝した。

 2000年7月にはアンディ・フグと対戦してKO負けを喫する。だが、翌8月24日にアンディは急性白血病で亡くなり、ノブは“アンディと最後に戦った男”となった。その後もノブは2004年のK-1 JAPAN GPで準優勝するなど活躍していたが、2009年には、なんとノブ自身も急性骨髄性白血病で入院。
しかし苦しい治療を乗り越えて、2014年12月にはキックのリングに復帰し、15年7月には復帰後初勝利も上げている。

 前回の試合は昨年3月。『日本骨髄バンクチャリティ CHAKURIKI 2』で、クラッシャー川口を相手に判定3-0で勝利した。

 ノブは今回のトーナメント初戦で、グレイシー柔術茶帯の日系ブラジル人ヂエゴ安楽(あんらく)と対戦する。「自分はキックボクサーなので、どんな試合でもパンチとキックで勝ち上がります」とノブは語り、「初期UFCみたいな感じの“異種格闘技戦”になるんじゃないかと思っています」と試合を予想した。

 ノブは6月末にキックの試合をする予定なので、そのための練習はしていたが、総合の練習をたっぷりする時間はない。

「だから、モーリス(・スミス)がUFC王者になった時のような戦い方や、ミルコが初めて総合をやった時の試合映像なんかを順番に見て、これから研究しようと思います。でも時間がないから、タックルを切るとかよりも、(藤田和之との初戦での)ミルコみたいに、タックルにヒザを合わせるとか、パンチを合わせるとか、そういう試合になりそうです」とあくまでストライカーとしての戦いを貫いて勝つ、と宣言。

「グレイシー柔術で体重差を無にして勝つ」とヂエゴ。40kg重いノブに一本勝ち出来るか?

 ノブの初戦の相手のヂエゴ安楽は、ブラジルのミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンチ出身の日系ブラジル人だが、柔術は7年前に日本で始めたという。グレイシーバッハJAPANで練習し、グレイシー柔術茶帯。柔術ではアジア選手権で優勝しており、総合格闘技は5勝5敗、5勝全てが一本勝ちだ。

「初期UFCでホイス・グレイシーが活躍するのを見て柔術を始めました。“自分の信じる柔術で他の格闘技に勝つ”というのがモチベーションです」と意気込みを語る。

「ノブ選手は凄く有名だし、とても強い選手。だからこそ、余計やる気が湧きます。体重差・身長差がある中で、柔術で勝つ。グレイシー柔術をしっかり使って、一本勝ちします」と力強く宣言。

 ディエゴは打撃の練習は最低限しかしていないと言う。だからこそ、総合の練習をほとんどしていないノブと、まさにかつての“異種格闘技戦”の匂いのプンプンする闘いになりそうだ。しかし40㎏の体重差を、ヂエゴは、どうさばくのか?

「柔術の技術があれば、体重差は無しにできる自信があります。三角絞めか、腕十字で一本勝ちしたいですね」

ムエタイ・ベースのブラジル人、ピーターソン。名門AKAタイランドでも特訓

 トーナメントのもう1つの1回戦では、やはりブラジル出身のピーターソン・シャカルが、関西を拠点に活動するプロレスラーで“さすらいの格闘志士”の異名を持つ安藤雅生(まさお)と対戦する。

 シャカルは身長185㎝、体重191㎝のヘビー級ファイターで、ムエタイでは12勝4敗の戦績を持ち、タイのルンピニー・スタジアムでも試合経験がある。ムエタイでのKO勝ちは6つほど。総合では5勝3敗の戦績を持ち、愛知県在住の36歳。タイのプーケット島にあるAKAタイランドでも特訓を積んでいる。元UFCファイターのマイク・スウィックが主宰するジムで、マーク・ハントがUFCの試合前に特訓に行くことでも知られている。“神童”那須川天心も1度出稽古に行っている。

「自分はストライカーだから、KO勝ちする」とピーターソンはKO宣言。「仕事をしばらく休んで練習に専念し、スタミナをつけて優勝する」と意気込みを語った。

「スープレックスでKOする」とプロレスラーの安藤

 対する安藤は、「相手は背が高いが、自分は筋肉の鎧(よろい)をまとっている。“これぞプロレスラー”というものを見せたい。スープレックスが得意だから、投げでKOして優勝する」と宣言。総合は昔、アマチュア・リングスに参戦していたこともあるという。

 個性派ぞろいとなった異種格闘技トーナメント。ノブが柔術家やブラジルのストライカー、あるいはプロレスラーを打撃でKOして優勝できるか。

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