【ボクシング】比嘉&具志堅会長、故・金城監督に勝利捧げたい
2月4日(日)沖縄県立武道館でWBC世界フライ級タイトル2度目の防衛戦に臨む、比嘉大吾(22=白井・具志堅ジム)の公開練習が1月27日(土)都内所属ジムにて行われた。比嘉は同級10位で元二階級制覇王者モイセス・フェンテス(30=メキシコ)の挑戦を受ける。
公開練習に先立って行われた会見で、具志堅用高会長は「あと1週間、比嘉の調整は順調にいっております。もう(観戦)チケットがないということで大変なことになっております。比嘉がボクシングの試合で勇気と感動を与えていただければ嬉しい。2018年のタイトルマッチを沖縄からスタートさせていただきます。いろいろな記録がかかっていることを本人は自覚しています」とあいさつ。
沖縄での世界タイトルマッチ開催については「元々、沖縄は格闘技の地で、空手をはじめボクシングでも選手がたくさん出ておりまして、歴代の世界チャンピオンも全国で一番多いんじゃないかな。その沖縄を比嘉でもう一度盛り上げたい。沖縄でのタイトルマッチは金城監督の追悼を兼ねて去年の暮れから考えていました。昭和の時代に先輩・後輩たちを指導していただいて、40人以上もアマチュアのチャンピオンを育てあげた監督に10カウントを捧げたい」との想いを語った。
金城眞吉(きんじょう・しんきち)氏は自身もアマチュアボクシング選手として活躍後、1969年に沖縄県興南高校のボクシング部監督となり、後に高校進学で入部した具志堅会長を1から指導し、3年次にはインターハイ優勝に導いた。また、2011年から東洋大学ボクシング部の監督を務め、村田諒太を指導して2012年のロンドン五輪の金メダルに導くなど、沖縄県内のみならず日本ボクシング界に貢献したが、昨年11月16日午前、肺がんのため73歳で死去した。
比嘉も「元々ボクシングを教わった人とは違うんですが。全国大会や九州大会ではアドバイスをもらっていました。いい勝ち方を見せられたらと思います」と金城監督に勝利を捧げるつもりだ。
今回、比嘉がKO勝ちすれば同じ沖縄出身の元WBC世界スーパーライト級王者・浜田剛史氏が保持する15連続KOの日本記録に並ぶ。そのことについて聞かれると具志堅会長は「スポーツの世界だから記録を塗り替えるのは当たり前。それが面白さでもある。ボクシングの歴史でもいろいろな記録が塗り替えられた。比嘉は期待に応えてくれるんじゃないかと思う」と、今回比嘉が浜田氏の記録に並び、さらに塗り替えてくれるのではと期待した。
また、会見に同席した野木丈司トレーナーは「質と量の向上を目標に練習してきました。沖縄は東京より暖かいのでそういう意味でのマイナスはない。動きやすくなる。沖縄キャンプを何回もしているし、大吾が育ったところなので心配はありません。減量ミスとリカバリーミス、そこが一番注意しないといけないところで、必ずベストコンディションに仕上げないといけない」と、減量&計量後のリカバリーが特に大事だと語る。
試合については「フェンテスは大吾が最も得意とするやりやすいタイプ。メキシカン特有のタイミングで打つ無駄なパンチを喰らわないようにやってきました。フェンテスの攻撃の特徴を映像から分析して、その対策をしました。右のパンチを打ってくるので、大吾が打ち終わりに右を合わされないように。そういうようなことを意識してやってきました。
セコンドが行くなと言っても行く選手なので、KOが前半か後半かは分からない。特に前半KOにこだわるつもりはありませんが、大吾のパンチ力なら相手の出方によっては十分起こりえる」と、対策は十分でKO勝ちに自信をのぞかせた。
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