【海外ムエタイ】石井寿来が打撃で奮闘も、首相撲で差がつき惜敗
『ムエタイギャットペット・スーパーファイト』
2019年11月23日(土・現地時間)タイ・ルンピニースタジアム
▼第10試合 100P契約試合
●ジュライ・エクシンディコンジム(石井寿来)
判定
○ローレックス・ウォーパンヤワイ
11月23日、ウォーワンチャイプロモーション所属の石井寿来(エクシンディコンジムJAPAN)がタイ・ルンピニースタジアム、スック・ギャットペットに参戦した。
石井は7月30日に参戦したルンピニースタジアムでパンチやローのコンビネーションの上手さをみせ4RTKO勝ち。そして9月4日のルンピニー参戦では、試合中盤に縦肘をヒットさせ相手を流血させる。それからも前回同様に打撃の速さで圧倒するも、後半で接近戦に持ち込まれ判定負けしてしまった。
それでも、今回スックギャットペットから出場の声がかかったのは、勝利時の石井の回転の速い打撃がタイ関係者からも見込まれているからであろう。
試合は初回と2ラウンドは石井の打撃のヒット数が目立った。特にサウスポーからの右ローが冴え、石井はローキックの後すぐにパンチに繋いだ。
3ラウンド、石井は鋭いパンチを繰り出すも、ローレックスは石井の打ち終わりと同時に組んできた。まだこの時点では目立った首相撲での展開はなかったが、今後どうなってゆくのか。
4ラウンドになりがっつりと首相撲の展開に入る。ローレックスはミドルを一発蹴り距離が詰まるとひたすら組んで膝を出してくる。この首相撲で試合ペースを奪われたり、大きなダメージを負ったりしたわけではないが、首を取られた際に状態を崩すと判定時にマイナス素材にされやすい。
最終ラウンドに入り、さらに首相撲一色の展開が続くが、石井は距離が離れた一瞬にパンチをまとめコーナーまで追い詰める。ローレックスは石井のパンチを受けながらも、ひたすら前進し首相撲に持ち込んだ。これまで接戦だったためローレックスとすれば、ここで組んできっちりと差をつけて判定勝ちに持ち込みたかったのだろう。
試合終了ゴングが鳴り、ジャッジはローレックスを勝者とした。
この試合での手数やダメージだけを考えれば、ローレックスよりも石井の方が優位にあったかもしれないが、ムエタイで重要なのは、組んだ時にどれだけ優位な位置から膝を繰り出すかであり、そういう意味では首相撲対策は必項だろう。
石井寿来の打撃のレベルは本場タイでも既に充分すぎる脅威となっている。あとは組んだ状態での捌きをクリアさえできれば、最強の日本人ムエタイ戦士となることができるだろう。
石井寿来から試合後の声が届いている。「今回は自分のやってきた事を出せないまま終わってしまいました。勝てる試合を落としてしまい悔しいです。チャイプロモーター、チャイ会長、日本の会長、トレーナの皆さん、応援をいただいた皆さん、ありがとうございました。次は自分の力を出せるように、これからもがんばりますので、また応援をよろしくお願いします」
(Photo&Text Hiroshi Soda 早田寛)
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