井上尚弥のパンチはなぜ倒れる? 自身が語る”打撃力だけではない”強さとは
WBA&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(27=大橋)が23日『サワコの朝』(TBS系)にゲスト出演し、モンスターの強さの秘密として、なぜ相手が倒れるのかについて語った。
現在20勝(17KO)無敗で一度もダウンを奪われたことのないモンスター井上。
まず、父の真吾トレーナーはVTR出演し「ボクシングって自分の距離感がすごく大事。自分の距離を支配できたら試合の6〜7割をコントロールできる。(尚弥は)距離感の察知と反応からの対応がすごく早い。全部見切っているので何が来ても対応できる」と語る。
井上は「けっこうパンチ力というところを見られがちですけど、同じバンタム級でも自分より全然パンチ力のある選手もいますし、スピードある選手もいる。では何が突出しているのかというと、いかに急所に的確にパンチを当てるか。100の力で外したところに打ってもダメージはそれほど。50の力で急所に的確に当てるとダメージが倍増する」と答えた。シンプルな答えだが、いかに正確に急所を打つ練習を反復して体に染み込ませるか、そんな練習を井上はしている。
昨年11月1日にジェイソン・モロニー(オーストラリア)のワンツーのワンとツーの間に右ストレートをヒットさせKO勝利しているが、試合後に自身のツイッターで動画をアップ。ミットを持つ相手が左ジャブを突いてきたところに合わせ正確に右ストレートをミットに打つ反復練習を行っている。その練習のままのKO勝利だった。
また、18年10月のWBSS1回戦でフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)に1RでKO勝ちした試合でも、サウスポーの相手に対して踏み込んでのショートの右ストレートも、試合後の会見で大橋会長が「練習時のスパーでよく出ていた技」と答えている。確かにこのとき、開始1分は井上は手を出さず、相手との距離を確認しているようだった。井上がやや距離を縮めたそのとき、相手が手を出してきたところに踏み込んでカウンターの右で決めた。距離、そして相手をイメージして正確に急所に打つことを練習でどれだけ身体に覚えこませるかが重要となる。
番組では井上は殴られても目を閉じず、しっかり相手の隙を見ていることなども語られた。
ボクシングに限らず、打撃の競技を行う選手は是非取り入れていきたいところ。そのしっかりとした練習が結果を残し自信を産む。しかし「現状に満足したら成長が止まる」とし、常に上を目指す井上。35歳で引退と語っていたが、果たしてそれまでどれだけの巨大なモンスターに成長するのか期待される。
▶︎次ページは話題となった井上がモロニーをKOしたパンチの練習動画
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