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猪木vsアリ戦の49年ぶり再現はドロー決着!超人イリエマン、引退回避もグレイシー戦は遠のく

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2025/06/27(金)UP

猪木vsアリルールでの戦いはドローに!

『道頓堀プロレス2025東京大会x格闘技のおもちゃ箱ACF114.5』
2025年6月26日(木)東京・新宿FACE

▼第6試合 猪木対アリ特別ルール 3分3R
△超人イリエマン
時間切れ判定引き分け
△内田ノボル

【フォト】これが猪木vsアリの再現試合!名シーンの数々

 伝説の猪木vsアリ戦の再現試合が実現。リング使用では実に49年ぶりとなる。

 今から半世紀前におこなわれた総合格闘技の礎を築いたとも言われる闘いの主なルールは、「1.立った状態でのキック禁止」「2.ロープに触れた相手への攻撃禁止」「3.頭突きや肘打ちなども禁止」などの制限が存在。これらのルールによりプロレス側のアントニオ猪木は、得意技をほとんど使えない状況で試合に挑み、モハメド・アリとの距離を詰めて寝技に持ち込む戦略を採る必要を迫られた。結果は、猪木は健闘したがフルラウンド引き分け。

 そして、イリエマン率いるキングダムエルガイツの始祖であるUWFインターナショナルの先輩にあたる田村潔司は、9年前に谷川貞治氏プロデュースの『巌流島』でこのルールに挑みながら、強豪ボクサーのエルヴィス・モヨ相手に残念ながらKO負けを喫している。イリエマンは戦前に「どんな不利な状況でも、先人の成しえなかった偉業を達成してみせる!」と、意気込みを語っていた。

永島氏の遺影が置かれた観客席

 会場最前列には、本試合の立会人として元週刊プロレス名物編集長のターザン山本氏や、DEEP佐伯繁氏、そして今年2月10日に死去された元新日本プロレス取締役、バトル・ニュース編集長で、アントニオ猪木の右腕、平成の仕掛け人・永島勝司氏の遺影が並ぶ。

 先に入場は内田ノボル。自身が兼ねてから語っていた尊敬するモハメド・アリのテーマ『アリ・ボンバイエ』で入場。

 次に新日本プロレスのテーマ曲が流れ、それからUWFのテーマに変わり、真紅のノボリに囲まれてイリエマンの入場。場内が大歓声に変わる。足にはUの魂と言えるレガ―スが。UWFの敵討ちか。

 試合前、内田はリング上で松葉杖をイリエマンに渡すパフォーマンス。イリエマンはそれを観客席に投げ入れて試合開始。レフェリーは、パンクラス創設メンバーの冨宅飛駆氏が務める。

 1R、イリエマンと内田が並ぶと、やはりかなりの体格差。イリエマンは掌底スタイル。内田は一発で試合を終われる6オンスの薄手のグローブを着用している。これはイリエマンが許可したものだ。

 向かい合った状態から、まずはイリエマン先制のアリキック。49年前とは違い、カーフを蹴るスタイルは総合格闘技進化の証か。それを下から、お尻を滑らせながらジリジリ前に出るイリエマン。このルールなら仕方ない戦法なのだろう。

 そこから立ち上がったイリエマンは、公約通りに延髄斬りを放つ。やや浅いヒットだが場内からは歓声。

 再び猪木アリ状態になる両者だが、イリエマンは下から踵を使った蹴りや顔面キックなどを出して応戦。内田は「立ってこい!」と叫ぶ。グラウンドパンチを打とうとフェイントする内田。しかし、イリエマン得意の寝技を警戒するからか、もう一歩踏み込めない。

 残り時間30秒の所で、イリエマンのカーフアリキックがテクニカルヒット。内田をグラつかせるが致命打にはならず。ラウンド終了間際、内田のフライングキック。イリエマンはすかさず組みつくが、ロープエスケープ。ここで1R終了のゴング。このラウンドは、まずはイリエマン優勢か。

 2R開始早々、延髄斬りを放つイリエマン。その後、猪木アリ状態が続く。イラついたのか「立ってこいよ!」と叫ぶ内田。それには乗らず、ロープエスケープさせないようにリング中央で寝技を誘うイリエマン。もちろん乗ってはこない内田。水と油だ。このルールで両格闘技が融合を見せることはないのか。

 満を持してグラウンドパンチに行こうとする内田だったが、イリエマンの下からのコントロールで尻もちをつく。しかし、すぐに立ち上がった。大きな掛け声とともに、下からのアリキックを多用するイリエマン。ジリジリとコーナーに内田を詰める。関節蹴りの連打を繰り出すと、内田はリングロープに上がってこれを凌ぐ。49年前にも見たような名シーンだ。

 スタンド再開後、内田の強烈なパンチはかすり、場内からは悲鳴が聞こえる。ヒリヒリとした緊張感。イリエマンは一瞬立ち上がると内田の突進に合わせ、アリキック連打。2R終了間際、再び内田がフライングキックを出してラウンド終了となった。

 インターバル中には、イリエマンのアリキックが効いたのか「シューズに何か入れてんのか?」とクレーム。これはレフェリーが注意。

 最終R。またもイリエマンのアリキック。内田は立てとクレームも、イリエマンは「極めてやるからこい!」とアピール。イリエマンは再び太ももへの踵落としや、関節蹴りの繰り返し。噛み合わない。

 試合時間1分を切った所で、内田がようやくグラウンドパンチを放とうとする。イリエマン得意の寝技戦ラストチャンスか。強烈なパウンドを内田は打とうとするが、イリエマンの体捌きに苦戦。足にパンチを打つのが精一杯だ。

 ここで、イリエマンの下からの強烈な顔面蹴りがヒット!最後は内田のパウンドがイリエマンを捉えたところで試合終了。試合は判定に委ねられた。

 判定はイリエマン痛恨のドロー裁定。

 試合前、負けたら引退を公言していたイリエマンだったが、一旦引退は回避出来たものの、悲願のヒクソン・グレイシー戦アピールには遠のく結末となった。

 先にマイクを取った内田は「素晴らしい闘いだったと思います。でも難しかったですね。格闘技やってきた自分に御褒美ですね、憧れていたモハメド・アリさんの入場曲で・・・泣きました。今日はありがとうございました」と、コメント。

 対するイリエマンは、「超人イリエマンです。勝てなかったですが、完全に自分が押していたと思います。打撃のヒットポイントとか…でも、それは今言ってもしょうがないので」と、述べた後、リングサイドで観戦していた佐伯氏に、DEEPで内田とタイトル戦での再戦を希望していたが、佐伯氏は「ヒリヒリした緊張感ある試合だったとは思うが、一旦考えさせて下さい」と、56歳になったイリエマンの同団体参戦の受諾は保留とした。

 再びマイクを取ったイリエマンは「もしかしたら、次ないかもしれない。でも、天国の永島勝司さんと亡くなる前からずっと話してました。イリエマン、俺はヒクソン・グレイシーと何度も交渉したことがあるんだよ、と。あの人が生きていたら、もしかしたら自分のために動いていたかもしれない。今日負けなかったので、一応、引退ではありませんが、笑われてもいい。けなされてもいい。夢の為に。俺を信じる奴は振り落とされずに、俺が死ぬまでついてこい!」と、絶叫した。

 リングから降りたイリエマンは、その自身の不甲斐なさからか、永島勝司氏の遺影の前で号泣。
 アントニオ猪木氏の象徴である真紅の闘魂タオルを、永島氏の遺影が置かれた椅子にそっとかけて、会場を後にした。

 試合後のイリエマンは「今日の歴史的勝利をアントニオ猪木さん、永島勝司さんに捧げたかったが、今回は無理でした。」と、コメント。注目される、自身の今後の進退については明言を避けた。

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