【ライズ】吉本が無敗のホープを破り防衛に成功!KENJI、森田も勝つ
RISEクリエーション
「RISE 86」
2012年1月28日(土)東京・後楽園ホール
開場17:15 本戦開始17:30
▲挑戦者・左右田(そうだ)のボディにヒザ蹴りを突き刺す王者・吉本(右)
▼メインイベント RISEスーパーライト級(-65.0kg)タイトルマッチ 3分5R無制限延長R
○吉本光志(ヌンサヤームジム/王者)
判定3-0 ※47-46、47-46、48-47
●左右田泰臣(そうだ・やすおみ/シルバーウルフ/挑戦者・同級2位)
※吉本が2度目の防衛に成功。
吉本は今年2月、自身が保持するスーパーライト級タイトルの初防衛戦をドローで守りきり、その後は3連勝。今回が2度目の防衛戦となる。
挑戦する左右田はRISEで2009年にプロデビューし、その年の新人王を獲得。現在までプロ戦績11戦11勝と無敗をキープしている。2009年の初参戦以来、熱い試合を続け、その地位を確立している吉本が左右田の挑戦を退けるか? それとも左右田が無敗のままチャンピオンとなるか?
1R、両者ともローを出し、左右田はパンチから右ローを落とすように蹴る。吉本は右フックから左ロー。左右田が左右のストレートから前へ出ると、吉本はパンチをもらって後退。吉本の空振りが目立つようになる。吉本は左右田の前蹴りをキャッチして右フック。
2R、前蹴りを多用する左右田は前蹴りからのパンチ、右ロー。吉本は細かくパンチを出して左ローにつなげる。左インローを蹴り続ける吉本は、パンチもヒットさせていく。吉本の右ローに左右田の動きが止まる。
左右田は接近戦でのヒザ、離れて前蹴り。吉本はジャブをボディに突き刺し、右ローへつなぐ。左右田はパンチで前へ出ようとしたが、そこへ吉本が右ロー!
3R、しつこく右ローを蹴る吉本に、左右田は左右のストレートで前へ出てヒザ蹴り。しかし、吉本は徹底して右ローを狙い撃ちにする。パンチで前へ出る左右田だが、吉本の右ローをもらって動きが止まり、吉本はヒザ蹴り。さらにボディと顔面をパンチで攻める。左右田が左右のストレートで前へ出ると右ローで動きを止める。左右田のヒザ蹴りに吉本はアッパーとボディ、ヒザ蹴りと右ロー。
4R、顔面への連打、ボディ、ローキックと上中下に攻撃を分けて圧倒的な手数で攻める吉本。左右田もパンチとヒザ蹴りで応戦するが、吉本はヒザでボディをえぐってくる。ラスト1分で両者足を止めての打ち合い、パンチで攻める左右田に吉本はヒザ蹴り。両者がパンチで相手のボディを攻め、吉本はヒザ蹴りも加える。乱戦模様となり、これは吉本の必勝パターンだ。
5R、両者がリング中央でパンチとヒザ蹴りを打ち合い、吉本は左ミドルも。パンチで前に出る左右田に、左ミドルを何度も決める吉本! さらにパンチの連打。これに左右田も打ち合うが、吉本が手数を出し、ヒザ蹴りと右ロー。
左右田も右ローで反撃すれば、吉本は左ミドルを連打。左右田がヒザ蹴りを出せば、吉本がすかさずヒザを打ち返してのパンチ。両者もみ合いの乱戦となり、お互いにパンチを繰り出す。下がる吉本だが、左ミドルとヒザ蹴りを打ち続ける。
まさに”エンドレス・ヨシモト”とでも言うべき手数の攻めを出し、判定勝ちで吉本が左右田を振り切った。ジャッジの採点結果が告げられると、両者とも力尽きたようにリングにひざまずいた。
無敗のホープに初黒星をつけて2度目の防衛に成功した吉本は、「今日の試合で心の中で燃やせるもの、すべて燃やしました。この試合で終わってもいいつもりでリングに上がって勝つことができて、これで引退してもいいと思ったんですが、江口トレーナーから世界を目指せと言われたので世界を目指すかもしれません。まだ燃えるものがあるかどうかはわかりませんが、よろしくお願いします」と、この試合にすべてを懸けていたことを告白した。
▲回転の速いパンチでパジョンスックを追い込んだKENJI(左)
▼セミファイナル スーパーファイト -55kg契約 3分3R延長1R
○KENJI(DC LAB.GYM/RISEバンタム級王者)
判定3-0 ※29-25、29-25、29-26
●パジョンスック・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム/ルンピニースタジアム認定バンタム級2位)
KENJIは戸邊隆馬、Dykiを下して第3代RISEバンタム級王座を獲得。今回、王者としての初戦を迎えることになったが、対戦相手のパジョンスックはあのブアカーオと同門のムエタイ戦士で、ムエタイ2大殿堂のひとつであるルンピニースタジアム上位ランカーとしても活躍。日本ではシュートボクシングを主戦場とし、ファントム進也、崎村暁東、ナグランチューン・マーサM16、石川剛司を撃破している超強豪だ。過去最強の敵と言っても過言ではないパジョンスックに対し、KENJIはどんな試合を見せるか?
1R、KENJIはジャブを主軸に右ロー、パジョンスックもジャブを放ち、右ローと左ミドル。KENJIは左フックから左ボディを決めるが、パジョンスックもボディを打ち返してくる。
ラスト1分、KENJIの右ストレートがヒットし、一気にKENJIが優勢に。顔面とボディにパンチを打ち分け、パジョンスックは防戦一方となる。しかし、体勢を立て直すとパジョンスックはヒザ蹴り。
2R、左ミドルを蹴りながら前に出るパジョンスックに、KENJIは何度も左ボディのクリーンヒットを奪う。パジョンスックは焦ったか、KENJIを持ち上げての投げ、さらにホールディングしてのヒザ蹴りでイエローカードを提示される。
打ち合いにいくKENJIがアッパー、フック、ボディを立て続けにヒットさせ、パジョンスックを追い込む。パジョンスックもボディを叩き、右ストレートと左フック。KENJIの右アッパーでパジョンスックの動きが止まり、KENJIは連打から左ボディを決める。パジョンスックはヒザ蹴りで反撃するが、ホールディングからのヒザ蹴りで減点1が宣告された。パジョンスックは相打ち覚悟で打ち合ってくる。
3R、パジョンスックは声をあげながら右ロー、KENJIはボディブロー。パジョンスックも負けじと右ストレートを返す。左ボディからの連打をもらったパジョンスックは両手でつかんでのヒザ蹴りをやってしまい、さらに減点1。KENJIはボディを狙い撃ちにし、右フック、右ストレート。前蹴り以外ほとんど手を出さなくなったパジョンスックにKENJIがパンチを決め、大差の判定勝ちを収めた。
KENJIは「格闘技界、軽量級にいい選手がいっぱいいます。その選手たちがどんなにいい試合をしてもみんなの声援がなかったら盛り上がりません。僕はこれから死にもの狂いで戦うことを約束しますので、みんなで格闘技界を盛り上げたいと思います。今日、ルンピニーのトップランカーに勝ちましたから、もう大丈夫でしょう。俺がこのベルトを持っている限り、RISEのバンタム級は俺が責任を持って守ります!」と、高らかに宣言した。
▲パワフルな右ストレートで攻め込む森田(右)
▼第9試合 スーパーファイト -70kg契約 3分3R延長1R
○森田崇文(レーング東中野/第3代RISEミドル級王者)
判定3-0 ※30-26、30-27、29-26
●ハ・ウンピョ(韓国/2001年全国種別テコンドー選手権大会優勝、IKMF格闘技ミドル級王者)
昨年9月のK-1MAXでも活躍し、今大会で約半年ぶりにRISEのリングに帰ってきた“闘う漫画家”森田(※森田は格闘家の傍ら、漫画家としても活動)。対戦相手は韓国のテコンドー王者でもあるハ・ウンピョ。RISE凱旋となる森田が王者としての強さを見せるか? それともハが王者の壁を乗り越えるか?
1R、ハはジャンプしての二段蹴りで場内を沸かせ、前蹴りで森田を突き放す。ハはさらにカカト落とし、パンチでアグレッシブに攻めるが、打ち合いにいったところで森田の左フックをもらってダウン。しかし、ハはダメージを感じさせず、奇声を発しながらトリッキーな蹴りを出す。森田はお構いなしに前へ出てパンチを見舞っていく。
2R、前へ出てパンチとローでどんどん攻めていく森田。ハは右ストレートを思い切り放っていくが、森田の前進に後退を続ける。森田は右ローを連発し、連打でハをコーナーへ押し込む。ハは後ろ回し蹴り! パンチとローで圧倒的に攻めるのは森田だが、ハもトリッキーな蹴りと右ストレートで応戦。
3R、ハはジャンプしての二段蹴り、ジャンプしての右ミドルとトリッキーな蹴り。森田はローとパンチで攻めまくり、左ハイキックも繰り出す。しかし、タフなハはローを嫌がりながらも右ストレートで反撃し、森田のパンチをいくらもらっても打ち返してくる。もはやフラフラのハだったが、最後まで回転蹴りを繰り出して耐え、森田が判定勝ちした。
▲カウンターの右フックを当てる渡辺(右)
▼第8試合 ライト級(-63.0kg)次期挑戦者決定戦 3分3R無制限延長R
○渡辺理想(わたなべ・ゆうと/極真会館/同級2位)
延長R 判定2-0 ※10-10、10-9、10-9
●麻原将平(シルバーアックス/同級3位)
※渡辺がライト級王座挑戦権を獲得。本戦は29-28、29-29、29-29
ライト級(-63.0kg)次期挑戦者決定戦として、同級2位の渡辺と同級3位の麻原が対戦。渡辺は昨年の同級王者決定戦の準決勝で吉本光志に敗れ、対する麻原はリザーブマッチで花田元誓に敗戦してともにベルト戴冠を逃している。お互いにプロでは無冠であり、ここで勝利して初のベルト奪取を目指すことになった。
1R、サウスポーに構えた渡辺が前蹴りで先制、麻原のパンチに右フックを合わせにいく。左ミドルをヒットさせる渡辺に麻原は連打。ラスト10秒で渡辺が蹴りでラッシュをかけるが、麻原もパンチを打ち返す。
2R、蹴りを使って距離をとる渡辺。オーソドックスにチェンジして麻原を足払いでコカす。麻原が入ってくると右フックを引っ掛け、離れると左ミドル。渡辺は右へ回り込みながら左ミドル、右フック。麻原は飛びヒザ蹴りを狙い、ワンツーを返す。
3R、渡辺の蹴りにパンチで応戦する麻原、渡辺も飛び込んでの右フック。構えを左右に変えながら前に出る渡辺が左ミドル、麻原はワンツーを合わせに来るが、渡辺は後ろ蹴り。麻原がパンチの間合いに入ってくると渡辺は組み付き、麻原を首相撲で転がしてしまう。判定はジャッジ1名が渡辺を支持したが、ほか2名はドロー。
延長戦に突入し、左ミドルを蹴って距離をとる渡辺と、パンチで中に入っては渡辺に組まれる麻原。右ストレートの相打ちがあり、右フックの交換も。
終盤になって渡辺が右フックをヒットさせ、左ミドルと右ロー。麻原は猛然とパンチを振るって前に出る。勝敗は甲乙つけがたかったが、渡辺が判定2-0で麻原を振り切って挑戦権を手にした。
▲戸邊(右)がDykiに飛びヒザ蹴りを当てる
▼第7試合 バンタム級(-55.0kg)3分3R延長1R
○戸邊隆馬(シルバーウルフ/同級3位)
判定2-0 ※28-28、28-27、28-27
●Dyki(TARGET/同級1位)
11月のバンタム級(-55.0kg)王者決定戦でKENJIに1RでのKO負けという屈辱を味わったDykiが再起戦。対する戸邊も同王者決定戦準決勝で同じくKENJIに惜敗しており、両者ともKENJIとの再戦を目指しての出直しとなる。
1R、ローの蹴り合いが繰り広げられ、戸邊はジャブを有効的に使う。パンチとヒザ蹴りを巧みに打ち分ける戸邊が前へ出て、Dykiを下がらせる。
2R、ペースを上げる戸邊がジャブとロー、顔面とボディへ打ち分けるパンチのコンビネーションで、Dykiを追い詰める。Dykiはジャブをもらいながらの右ロー。戸邊はジャブを主軸に右ストレート、ヒザ蹴り、ローと手数を増やしていく。Dykiは左フックから右ロー、戸邊は飛びヒザ蹴り。一発の威力があるDykiと、戸邊の回転力の勝負に。
3R、右ストレートからの右ローを始め、徹底的に右ローを蹴るDyki。戸邊はパンチのコンビネーションとヒザ蹴り。Dykiもボディを叩いて上にパンチをつなげていくが、戸邊のヒザ蹴りに下がる。
右ローを連打するDykiに、戸邊はパンチのコンビネーションでDykiをロープ際へ押し込んでいく。至近距離でアッパーとボディを打ち合う両者。最後、Dykiが右ローを連打したところで試合終了となり、戸邊が判定勝ちで上位ランカーを破った。
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