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"ブッカーK"としてPRIDEやK-1に多くの外国人強豪選手たちをブッキング、 ヴァンダレイ・シウバを始めとして未知の強豪たちを発掘してきた川崎浩市が、独自の視点で格闘技界・選手たちの裏話を綴っていくコラム。

【新連載】ブッカーKの格闘技の裏側 第1回 アンデウソン・シウバの強さの秘密

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▲シュートボクセアカデミーでの思い出の一枚。後列左から2番目が筆者、右端が若き日のアンデウソン。ヴァンダレイ(後列左から3人目)、ペドロ・ヒーゾ(前列右端)の姿も。

■アンデウソンが金網際でノーガードで戦った本当の理由

 今回から新たに格闘技コラムを書くことになりました。ここでは今起こっていることや、大会のことなどを独断と偏見で書いていければと思います。

 まず第1回目は10月13日(現地時間)の『UFC153』ブラジル・リオ大会で、見事メインイベントの代役(本来ジョゼ・アルドのフェザー級王座防衛戦がメインとなるはずだったが、アルドが負傷により欠場)を務めたUFCミドル級の絶対王者でパウンド・フォー・パウンド最強とも評される、アンデウソン・シウバの事について書きたいと思います。

 ジョゼ・アルドの負傷欠場により窮地に陥った大会を盟友のアントニオ・ホドリゴ・ノゲイラと共に救った訳でしたが、ミドル級では適役が無く一階級上のライトヘビー級で“アメリカン・サイコ”ステファン・ボナーとの一戦となりました。

 ライトヘビー級でも大きめのボナーを相手に、ほとんど何もさせずに1R、見事にヒザ蹴りをボディに入れてダウンを奪い追撃のパウンドでのTKO勝利。パウンドの追撃をせずともKOで終わっていたと思います。

 皆を驚かせたのは金網際でのノーガード戦法。しかし、金網で長年戦っているアンデウソンはその方が戦いやすかったのだと思います。アンデウソンはUFCに参戦する前にもイギリスの金網大会CAGE RAGEでも戦っていて、金網での戦い方にはかなり慣れていますし、研究しています。

 動きが速くて蹴りが上手い相手だったら分かりませんが、前蹴りではなく回し蹴りを使ってくるようなボナーみたいな選手はアンデウソンにとってウェルカムなタイプなのです。なぜなら、アンデウソンは金網を背にしているのでちょっとよけたら相手は金網を蹴ってしまうんです。それを1回やった時に、ボナーは“蹴りを出したら金網を蹴ってしまう”と思ったのではないでしょうか。

 そうなったらボナーにはもうパンチしかありません。アンデウソンは対戦相手が好戦的なファイタータイプだということがよく分かっているんです。蹴りがダメなら絶対にパンチで向かって来ることを読んでいたはず。つまり、パンチだけを警戒していればいいから、あのノーガード戦法が可能となったのです。ボナーはいつも殴り合いをしてくるので、金網際で戦うには好都合な相手だったのです。

■階級が上の選手とも戦える理由

 よくUFCヘビー級王者ジュニオール・ドス・サントスと練習しているので、ヘビー級のパンチも受けられると言われたりしますが、そうではありません ・・・

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ブッカーKの格闘技の裏側 第1回 内容
■アンデウソンが金網際でノーガードで戦った本当の理由
※以下会員の方のみご覧になれます。
■階級が上の選手とも戦える理由
■セコンドにいる名参謀、その人物とは?

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