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 5月19日 (日)東京・ディファ有明で開催された『PANCRASE 247』にて、挑戦者・鈴木槙吾(ALLIANCE)をアームロックで破り、ウェルター級キング・オブ・パンクラスタイトル5度目の防衛に成功した佐藤。試合後にはDEEP王者とのチャンピオン対決もアピールした佐藤の今後、そして元の師匠・桜庭和志への想いを聞いてみた。(取材日:2013年5月23日)
試合レポート:【パンクラス】佐藤が一本勝ちでV5、中井りんも一本勝ち

PROFILE
佐藤豪則
(さとう・たけのり)
1985年6月8日、秋田県秋田市出身
身長177cm、体重77kg
TRIBE TOKYO M.M.A所属
※詳細は選手名鑑へ→

■第1章 メインイベントだし、生中継だったので…

ーーパンクラス・ウェルター級タイトル5度目の防衛成功おめでとうございます。

「ありがとうございます」

ーーまず、試合を振り返ってどんな感想をお持ちですか?

「研究されていたな、と感じました。特にタックルのディフェンスですね。相手セコンドの声を聞いていたら、僕の得意なものを出させないようにしているな、というのが分かりました」

ーー試合中に相手セコンドの声も聞いているんですか? 冷静ですね。

「はい、僕はけっこう聞いています(笑)」

ーー今回の試合では蹴りがよく出ていましたね。ハイ、ミドル、ローと蹴り分けていました。

「相手はパンチが強いじゃないですか。だから、相手のパンチの距離では戦わないようにしていたんです。僕は打撃もけっこう好きなんですよ」

ーー佐藤選手の主軸はタックルですが、自分のスタイルの中で打撃はどういう位置づけですか?

「タックルで組み付くまでの崩しですね。ただ、今回の試合ではタックルに入るまでの距離が遠かったです。もっと近いところから入れたらよかったんですが、タイミングを読まれていたし、あまりいいタックルではなかったですね。ぶっちゃけ、練習でダメな時のタックルでした」

ーーそのタックルを仕掛けて、両者場外転落というアクシデントもありました。鈴木選手のダメージが深いように見えましたが、佐藤選手はどうだったんですか?

「あれはビックリしましたね。あんなことがあるんだ、と思いました。僕も腰とヒザと頭を打って、鈴木選手ほどではなかったと思いますが痛かったですよ。でも、リングに上がって痛い顔をしているのは嫌だな、と思って冷静に務めました」

ーーここでノーコンテストになればいいな、とは思いませんでしたか?

「いや、それはないです。メインイベントですから、これで試合が終わったら締まらないし、相手もやるだろうなと思っていました」

ーー3Rで見事にアームロックを極めて一本勝ちしたわけですが、決着したあとに「どうだ見たか!」と叫ぶなど随分興奮していましたね。あれはなぜ?

「あれは周りの人たちが、僕がやられると思っていたんだろうなと感じたからです。演技ではなく、普通に興奮しましたね。

 僕が負けそうだと思った人たちに対して“見たか!”と。実際に劣勢でしたから、そう思われてしまったのでしょうけれど」

ーー最後は絶対にフィニッシュを決めようとは思っていましたか?

「はい。一本かKOで分かりやすく決着を付けたいと考えていました。メインですし、あの大会は生中継(サムライ)でしたしね」

ーーそこまで意識していたんですか!?

「そうですね。生放送のメインだから頼むよと言われていましたし、ここはしっかりと締めないといけないと思っていました。チャンピオンですし、メインを任されたらそこまで考えないとな、というのはありました」

ーー試合後には、5度も防衛したのだから世界と戦わせて欲しい、とのアピールもありました。

「同じ相手と2~3回やるのはもういいです。ランキングを見てもやった選手ばかりなんですよね。新しい相手と戦いたい気持ちが強いです」

ーー確かに他のチャンピオンたちと比べると、佐藤選手は防衛戦ばかりでチャンスが少ないですよね。

「そういう気持ちもあります。ISAO選手(ライト級王者)とか石渡伸太郎選手(バンタム級王者)はいいよな、と思いました。清水(清隆=TRIBE TOKYO M.M.Aの同門)さんと2人で“俺たちって何かあつかい悪いよね……”という話はいつもしています(笑)」

ーー佐藤選手と清水選手は5回も防衛しているのに。

「そうなんですよ。最多防衛しているのになって。そういう不満はあります」

ーー現DEEPウェルター級王者ダン・ホーンバックルと戦いたい、との発言もありました。

「DEEP道場へ出稽古に行かせてもらった時に、 ・・・

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