TOP > 試合結果 一覧

【アクセル】菱川が初防衛、平尾が新王者に!正道勢が席巻

フォロー 友だち追加
2012/12/26(水)UP

▲菱川(左)は前へ出続けてタイトル防衛に成功

アクセルプロモーション
「ACCEL vol.22 戦士達の聖夜」
2012年12月24日(月・祝)兵庫・神戸サンボーホール

▼トリプルメインイベント 第11試合 ライト級タイトルマッチGルール3分3R
〇菱川晋作(正道会館/正道会館全日本大会優勝/アクセルライト級王者)
延長R 判定2-1 ※10-9、9-10、10-9
●横山伸吾(クレイジーウルフ/CMA KPWキックフェザー級王者、士道館全日本大会優勝/挑戦者)
※本戦は三者とも30-30

 神戸発の格闘技イベント『アクセルvol.22 戦士達の聖夜』が12月24日(月・祝)神戸サンボーホールにて開催された。メインイベントのライト級タイトルマッチでは、菱川と横山が対戦。初防衛戦の菱川に、地元出身のCMA KPWキックフェザー級王者・横山が挑む。試合から遠ざかっていた横山だが、いきなりのタイトルマッチでチャンスをモノにすることが出来るのか? 対戦相手が「やばいくらい重い」と言う菱川のパンチに対し、長身の横山がどう戦うか? 注目の一戦である。

 1R、得意の蹴りで攻めたい横山に対し、接近戦からのパンチを得意とする菱川は同じ階級とは思えない圧力でプレッシャーをかけていく。久しぶりの試合ということもあり、やや様子を見ているのか横山は慎重な戦いぶり。手数は菱川だが互いに有効打はない。

 2R ミドルキックから活路を見出したい横山だが、菱川は変わらず前へのプレッシャーをかけ続ける。横山をロープまで押し込む場面が多いが、1R同様ともに有効打は少ない。

 3R 横山の速いミドルキックが徐々に菱川を捉えだすものの菱川のプレッシャーは変わらない。接近戦では身長に優る横山のヒザ蹴りも当たるが、ダメージを与えるまでには至らない。後半に横山の左フックで菱川がややグラつく場面もあり、横山ペースになるかと思われたところでゴング。勝敗は判定へ持ち込まれた。

 本戦はドローで延長戦に突入。延長Rはどちらかに優劣が付けられるマストシステムの勝負だったため、両者とも積極的に攻めていく。蹴りの横山に対し、パンチの菱川。決定打はなかったが、最後はアグレッシブさで優った菱川が初防衛を飾った。

■初防衛を果たした菱川のコメント
「キックの試合では初の空手家との対戦となりました。僕が色帯の頃から全日本大会の舞台で見ていた横山選手でしたが、対策としてはヒザ蹴りを注意することくらいで、あとはより高いレベルに自分を持っていくことをメインで考えて練習しました。

 対戦してみると、やはり空手出身で蹴りのディフェンスが今までの相手と違い、攻め難かったです。パンチの上下への打ち分けで活路を見いだしましたが、最後は応援してくれる人達の力で勝ちに繋げることが出来ました。現役生活もあと少し。新しい舞台へどんどんチャレンジしていきたいと思っています!」


 

▲平尾(左)がリーチを活かした攻撃で王座に就いた

▼トリプルメインイベント 第10試合 ミドル級王座決定戦Gルール3分3R
〇平尾大智(正道会館/正道会館全日本大会優勝、アクセルミドル級3位)
判定3-0 ※30-28、30-28、30-29
●屋比久孟嗣(陽明館/アクセルミドル級第2代王者、アクセルミドル級2位)

 1R、サウスポーの屋比久に対してオーソドックスに構える平尾は、セオリー通りの右ハイ、ミドルキックで攻めていく。屋比久はスウェーバックで避けるいつものディフェンスを見せるが、長身でリーチの長い平尾のストレートが屋比久の顔面を捉える。平尾優勢で1Rが終了。

 2R、ボディへのパンチでスタミナを奪う平尾に対し、低いガードでディフェンスする屋比久。直撃はさせないものの、反撃まではつなげない。1R同様、平尾ペースのラウンドとなった。

 3R、リーチを活かしてパンチ、ヒザ、ミドルキックで淡々と攻め続ける平尾に対し、後のない屋比久は積極的に前に出るが平尾のブロックは崩せない。最後は徐々にボディが効いてきて屋比久が後退したところで試合終了。判定3-0の完勝で平尾が新王者となった。

 なお、初防衛戦は空手マッチで勝利した横山剛との対戦になる模様だ。


 

▲金がアームロックを極めてNORIを戦闘不能に追い込んだ

▼第9試合 アクセル特別ルール 5分3R
〇金泰泳(Number.8 Workout Studio)
TKO 1R終了時 ※ドクターストップ
●NORI“THEBIG” TOKYO”(竜司ウォルターチーム)

 当初スーパーエキシビションとして発表されていたカードだったが、NORIの挑発を受ける形で急遽主催者から真剣勝負になったことが発表された。

 1R 10kgキロ近くの体重差もあり、緊張感のある立ち上がりから金は右ローキックで攻め立てる。NORIのパンチも当たるがクリーンヒットには至らない。NORIはプロレスラーらしく体格を活かし、強引に組み付くが金は倒れない。逆に金からの引き込みでNORIが倒され、サイドポジションから金はパンチの連打。冷静にアームロックを極める。

 通常であればタップしてもおかしくない状況であったが、NORIはタップしない。金は相手方のセコンドに対して「折るぞ!」と叫ぶが、セコンドからの反応はなし。その状態で1R終了のゴングが鳴ったが、肩を痛めたNORIはドクターストップとなり、金の勝利となった。


 

▲横山の胴廻し回転蹴り

▼第8試合 アクセル初代空手王座決定戦 空手ルール2分2R
〇横山 剛(クレイジーウルフ/士道館&正道会館全日本大会優勝)
判定2-0 ※二者が20-19
●的場彰太(空手道MAC)WKOワールドカップ中量級準優勝 ※横山が初代王座に就く。

 1R、ファンタジスタとも呼ばれる横山に対して、接近戦を仕掛ける的場。横山得意のつかみありルールということもあって的場の不利が伝えられていたが、慣れないながらも対応して横山に崩させない。

 2R、組んでからのヒザを狙う横山に対してなかなか有効な技を出せない的場。何度か崩されヒザもヒットして、徐々に横山ペースになっていく。後半は胴廻し回転蹴りが的場の顔面を捉えて横山優勢で終了。横山が初代王座に就いた。

 横山はミドル級タイトルマッチ後にリングに上がり、新王者・平尾にタイトルマッチを要求。アクセルプロモーターが了承し、横山は次戦でキックルールでもタイトル奪取を狙う模様だ。


 

▲我龍(右)のパンチが決まる

▼第7試合 ミャンマーラウェイルール
〇我龍真吾(真樹道場)
TKO 2R2分15秒 ※タオル投入→TKO
●黒田昌裕(黒田道場)

 1R、キックで6階級制覇8冠王の我龍と、今年54歳になる黒田の異色対決。素手のため当たれば一撃で終わる緊張感が会場を包むが、我龍は冷静に右ローキックで攻めて打ち合わない。

 黒田は一切ローをカットせず、反撃のチャンスをうかがう展開。まさに肉を切らせて骨を断つ戦法だが、パンチを先に当てた黒田が年齢を感じさせないラッシュ。我龍は顔面をカットし、一時中断。再開後は黒田の頭突きからパンチで我龍の顔は鮮血に染まる。もうストップかと思われたところで1Rが終了した。

 2R、スタミナが切れたか黒田の動きが少し落ちたところで、今度は我龍がパンチで反撃。連打をもらった黒田はたまらずダウン。再開後はヒザ蹴りで攻めた我龍が再びダウンを奪う。ここで黒田のセコンドからタオルが投入され、我龍の逆転TKO勝ちとなった。


 

▲注目の女子中学生ファイター千尋がタイトルを獲得

▼第5試合 アクセル(-47kg)初代ヴァシリス決定戦 ガールズファイトGルール2分3R
〇千尋(KOKUSHI GYM)
判定2-0 ※28-28、28-27、28-27
●未知(志真会館)
※千尋に体重オーバーで減点2あり

 1R、実績に優る千尋が減点を取り返すべく、パンチから鋭いインローで未知を攻め立てる。

 2R、未知も反撃に転じたいが千尋の動きは止まらない。互いに男子を上回るスピード感でコンビネーションを決めていくが、やや千尋ペースか。

 3R、千尋はヒザ蹴りを効果的に使って未知のスタミナを奪っていく。徐々に手数が減っていく未知に対し、千尋は最後までパンチとヒザで押し気味に試合を進めた。

 試合自体は千尋ペースであったが、減点の影響がどうなるか結果が出るまで分からなかった。結果、判定2-0で千尋が初代ヴァシリス王者に認定された。


▼第6試合 Gルール3分3R
〇下野喜道(トップキングジム)
判定3-0 ※30-27、30-28、30-27
●西村圭生(理心塾)

▼第4試合 Gルール3分3R
〇タイガー育夫(若獅子会館)
KO 1R2分31秒 ※右ストレート
●yama刃(二刃会)

▼第3試合 Gルール3分3R
〇村浜TAKE HERO(大阪ファイティングファクトリー)
KO 2R1分50秒 ※パンチ連打
●西川翔貴(岡山ジム水島道場)

▼第2試合 Gルール3分3R
〇金裕治(フリー)
判定3-0 ※30-26、30-27、30-27
●若翔洋(フリー)

▼第1試合 Gルール3分3R
〇ベッファラーノ(フリー)
判定2-0 ※30-30、30-29、30-29
●ムテキング(紫志堂)

▼オープニングファイト第3試合 武道会ルール3分2R
〇吉野太稀(灘柔心館)
判定3-0
●磯部慎一郎(フリー)

▼オープニングファイト第2試合 Gルール2分3R
〇大野聖(頂上会テアゲネス)
KO 3R20秒 ※ヒザ蹴り
●田渕弘平(拳聖塾)

▼オープニングファイト第1試合 Gルール2分3R
〇木村吉光(勇健塾)
KO 3R1分57秒 ※左ボディアッパー
●吉田光騎(フリー)



■アクセルプロモーター酒谷敏生の総評
「全体的にKOが少なかったことにより時間が押しましたね。試合内容云々よりもイベント進行状況が芳しくなかったのが内部の反省です。せっかくの商品を生かし切れず、イベントとしての盛り上がりを半減させてしまいました。そういう意味では 今回の興行は反省点が多く地盤固めが必要となるものになりました。全てが一つにならないと完璧なイベントは難しいですね。

 ボブサップの参戦など話題となった昨年に比べ、観客動員は若干減ったものの、後半になるにつれて異様な盛り上がりを見せたアクセル22ですが、タイガー育夫や我龍真吾の大逆転劇には皆さん度肝を抜かれたのではないでしょうか? 技術うんぬんではない格闘技とは何か? を根本から見直すキッカケとなったような気がします

 54歳・黒田と喧嘩師・我龍ともにぶっ倒れるまで戦い、試合後に顔を縫っている。こんなカードは他の団体ではまず見れないと思うし、アクセルしか組めないと思います。うちは選手にほんと恵まれています。長丁場となったが 選手みんなが場を盛り上げてくれて助けられました。今日来たお客さんはもう死ぬまでこんな試合を見ることはないでしょう ラッキーですって言ってしまうくらい(笑)」

フォロー 友だち追加

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

TwitterでeFight(イーファイト)格闘技情報をフォローしよう!

こんな記事も読まれています

関連記事

」をもっと見る

【関連リンク】

TOP > 試合結果 一覧