第33回 ジョルジオ・ペトロシアン、その高度なテクニックの巻
最新の試合を題材に、打撃のスペシャリストである筆者が打撃技術を分析していく。今回は10月26日(月)横浜アリーナで行われた『K-1 WORLDMAX 2009 World Championship Tournament FINAL』にて、完璧な内容で危なげなく頂点を極めたペトロシアン。そのペトロシアンの洗練された技術について論じてみたい。
■スリークォーターのフォームと酷似する左ストレート
試合の動画を観れば分かる様にサウスポー独特のパンチの軌道&角度を持ち合わせているペトロシアン。
右フックからの繋ぎは用いず、右ジャブから左ストレートへの繋ぎを多用する。この時点で右フックはそれ程得意ではないーーと察することができる。
ペトロシアンは左ストレートを打つ際、左ヒジを後ろへ引くバックスイングはほとんど行わないが、繰り出す前に右肩が幾分左斜め下へさがる癖がある。実はこ の癖がクセモノで、この右肩の下がりを起動にしながら右足を踏み込み左ストレートへとつないでいく(このフォームは力の流れが阻害されないため、見た目以 上のウェイトが拳先に乗ることが多いので威力が増す)。
その際、左ヒジを幾分曲げたまま、さらに継続して右肩を下げながら左ストレートへつないでいくため、パンチの軌道は幾分(ペトロシアンから見て)左斜め下方向へ打ち放つことになる(野球投手のスリークォーターのフォームと酷似)。
このフォームで打つ左ストレートと対した相手には ・・・
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吉鷹弘の「打撃」研究室 第33回 内容 |
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