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【NJKF】健太がフルラウンドの熱闘を制して初防衛に成功

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2012/11/25(日)UP

▲健太(右)はパンチ、ローキックだけでなくハイキック、バックブローなど多彩な技を繰り出した

ニュージャパンキックボクシング連盟
「KICK TO THE FUTURE 9」
2012年11月25日(日)東京・後楽園ホール

▼メインイベント(第13試合) NJKFスーパーウェルター級タイトルマッチ 3分5R
○健太(E.S.G/NJKFスーパーウェルター級王者)
判定3-0 ※49-48、49-48、50-47
●白神武央(拳之会/挑戦者・NJKFスーパーウェルター級1位)
※健太が初防衛に成功。

 2010年5月9日にタイトルを獲得した健太が初防衛戦を行う。今年3月17日に城戸康裕にKOで敗れてKrush-70kg級王座を失い、9月22日には宮越宗一郎に同じくKOで敗れてWBCムエタイ日本スーパーウェルター級王座獲得に失敗。タイトルマッチで勝ち星に恵まれない健太だが、このタイトルは死守したいところだ。

 挑戦者の白神は9月22日に山本バッファ弘樹を破り、今回のタイトル挑戦のチャンスを得た。180cmの長身(健太は174cm)から繰り出すストレートを得意とするサウスポーだ。

 1R、白神は健太が入ってくるところにヒザ蹴りを合わせて健太を下がらせ、ストレートを打つ。パンチで突っ込んでくるスタイルの健太への対策は万全のようだ。しかし、健太はすぐにローキック主体の攻撃に切り換え、上に蹴りを振ってのロー、そこからパンチにつなげる。

 2R、健太が右フックと右ストレートを当てていくと、白神もワンツーをヒットさせる。健太はハイキックを蹴ってパンチにつなぐが、空振りも目立つ。白神はパンチをもらってもすぐに打ち返し、健太が被弾する場面も。

 3R、健太が入ってくるところにヒザ蹴りを合わせる白神。これで健太は一瞬ひるむが、強いローを蹴ってからのパンチ、ヒジで攻勢に転じる。白神もストレートを打ち返すが、健太の右のパンチが白神を捉える。

 ここまでのオープンスコアが発表され、ジャッジ2名が30-28で健太、1名が30-29で白神と割れた。

 4R、健太は左右の強いローを蹴りつつ、得意の右ストレートを的確にヒットさせていく。ローがかなり強く白神の足を捉える。追い込まれた白神だが、ボディへのヒザ蹴りで健太が下がるとボディブローを連打して前へ。苦しい健太だが、ローを蹴り続ける。

 5Rも相手をプッシュしてローを蹴り続ける健太と、ヒザを蹴り続ける白神。両者ともに苦しそうな表情を浮かべるが、健太はバックブロー、ハイキックと技の種類が多い上に手数でも優り、単調な攻めになってしまう白神に対して頭を振りながら前へ出る。

 手数のアグレッシブさで上回った健太がフルラウンドの熱闘を制し、判定3-0で初防衛に成功した。長くNJKFのトップに君臨している健太だが、まだ25歳。来年の巻き返しが期待される。


 

▲初タイトル獲得に燃える大和(左)がヒジをKEI(右)に見舞う

▼セミファイナル(第12試合) 「NEW JAPAN WARS 2012」スーパーフェザー級決勝戦(NJKFスーパーフェザー級王座決定戦) 3分5R
○大和大地(大和ジム/NJKFスーパーフェザー級2位)
KO 5R1分40秒 ※パンチ連打
●KEI(E.S.G/NJKFスーパーフェザー級1位)
※大和が第2代王座に就く。

 今年3月からスタートしたNJKF全階級トーナメント「NEW JAPAN WARS 2012」。優勝者は各階級王者への挑戦権が与えられるが、スーパーフェザー級は王座が空位のため決勝戦が王座決定戦として行われる。

 KEIは同タイトルの初代王座決定戦(2011年7月17日=勇鷹に判定負け)に続き、2度目の王座獲得のチャンス。 大和はこれが初のタイトルマッチとなる。ともにパンチを主武器としながら、KEIはスピード、大和は破壊力と異なる持ち味。初のベルトを巻くのはどっちだ!?

 1R、お互いにジャブ&ローキックで攻める中、積極的にパンチで仕掛けるのはKEIの方。大和は左ミドル、ヒザ蹴りでKEIのボディをじわじわと攻めていく。

 ところが2R、KEIも負けじと大和のボディをパンチで攻めていく。大和がヒジを出せば、KEIもヒジを打ち返すという意地の張り合い。大和は首相撲からのヒザ蹴りを多用し、KEIを首相撲でマットに叩きつける。

 3Rもボディをパンチで打ちまくるKEIが、さらにワンツーで前へ出る。大和は首相撲で捕まえてのヒザ蹴り、投げ、ヒジ。KEIもヒジを打ち返す。

 ここまでのオープンスコアが発表され、ジャッジ2名が29-29でドロー、1名が30-29で大和優勢とし、大和がややリード。

 4Rになると大和が戦法を変え、KEIの顔面にパンチを集中させる。さらに組んでの右ヒジでKEIが下がったところへパンチのラッシュ! 押されたKEIだが、パンチで打ち合いヒジで応戦。バックブローも繰り出すKEIに大和はワンツー、左フック。

 5Rは両者いきなりの打ち合いに! この打ち合いの中、大和の左フックがカウンターで決まり、KEIがダウン!

 KEIはダウンを挽回しようとさらに打ち合いを挑んだが、大和の連打をもらってスタンディングダウンを奪われる。

 最後も大和のパンチが連打で決まり、レフェリーが試合をストップ。大和大地が大和哲也、大和侑也に続き、大和ジムにベルトをもたらした。


 

▲意地と意地の殴り合いが展開され、最後は宮越(右)が左ミドルで優勢に

▼第11試合 「NEW JAPAN WARS 2012」ウェルター級決勝戦(NJKFウェルター級王座挑戦者決定戦) アグレッシブマッチ 3分3R延長1R
○宮越宗一郎(拳粋会/NJKFウェルター級1位)
判定2-0 ※29-29、30-29、30-28
●テヨン(キングジム/NJKFウェルター級2位)
※宮越がトーナメント優勝、次期王座挑戦権を獲得。

 ウェルター級トーナメントの決勝戦は、WBCムエタイ日本スーパーウェルター級王者の宮越と、5勝(4KO)無敗1分のテヨンで争われる。

 1R、お互いに強いローキックを蹴り合い、真正面に立って睨み合っては強いパンチを打ち合うという珍しい試合展開。その中でテヨンの右ストレートがクリーンヒットするが、宮越は動じずに左右フックを打ち返す。テヨンが右ローからワンツーで強襲。

 2Rも両者は足を止めて真正面に立ち、相打ち覚悟のパンチとヒジの打ち合いを続け、ローにつなげていく。お互いに強いパンチとローをその場からほとんど動かず相手に叩きつけるという異様な展開に。

 3Rも同じく足を止めてのパンチの打ち合い、ローの蹴り合いが行われ、場内は盛り上がる。しかし、ここで宮越が勝負に出た。強い左ミドルを連打し、テヨンを蹴りまくる。テヨンはパンチで前へ出ようとするが、左ミドルをカウンターでヒットされてしまう。

 お互いに一歩も退かない打ち合いは、宮越が判定2-0で制した。宮越には桜井洋平NJKFスーパーバイザーより、スーパーバイザー賞として金一封が贈呈された。

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