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【ONE】青木真也「引退はしない」強い相手と闘い続けたい理由

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2019/06/05(水)UP

5月18日、最強の挑戦者クリスチャン・リーに王座を譲った青木真也(左)

 5月17日の「ONE:ENTER THE DRAGON」でクリスチャン・リー(20)にTKO負けし王座陥落した青木真也(35)、あの衝撃から10日が過ぎ主催者が東京でインタビュー。今の青木の心境が当編集部に届いた。

 青木は3月に行なわれたONEチャンピオンシップ初の日本大会「ONE:A NEW ERA」でエドゥアルド・フォラヤンに圧勝し、王座を奪還。その試合後の記者会見で、次期対戦相手として、クリスチャン・リーを指名した。そして、5月17日の「ONE:ENTER THE DRAGON」でタイトルマッチが実現。1Rは青木が寝技でリーを追い詰めたが、2Rになるとリーが高速の打撃で王者をマットに沈めた。

1Rでの青木の腕十字。完全に極まり、勝負あったかと思われたがリーは苦しみながらも脱出した。

 あの試合は、レフェリーが試合を止めるのが早かったのではないかということについて「そういう声もあるみたいだけど、選手がレフリングについてどうこう言うべきではないと思います。競技そのものを否定することになるから。クリスチャン・リーが強かった。それだけのことです」そして1Rの青木の腕ひしぎはかなり惜しいところまで行ったという問いにも「関節技に惜しいって言うのは無いんですよね。0か100しかない。どんな形になっても、極まらなければ0なんです。彼が勝利を渇望していたということだと思います。彼が抜け出したのは、技術以上にそういった精神力が強かったのだと思います」と青木は潔く自分の負けを認める。

リーとの打撃戦に応じる青木

 相手を必要以上に持ち上げることもない。選手として常に哲学を持ち、同時に冷静な視点を失わない彼らしい考え方がここにある。試合後は、引退するのではとの声については「引退はしません。それに、今後イージーな試合をして行くつもりもありません。常に、強い相手と闘いたい」

 今回の試合で青木の王座を最も脅かす存在に近いクリスチャン・リーを選んだ青木。
 リーはONE世界女子アトム級王者アンジェラ・リーの弟で、2013年FILA世界選手権でブラジリアン柔術、パンクレーション、総合格闘技、サブミッショングラップリングの5部門で優勝。2015年12月にONEでプロデビューを果たし、青木との対戦前の戦績は11勝3敗。11勝のうちKOが7勝、関節・絞め技による一本勝ちが4勝と勝利した試合は全てフィニッシュしている。昨年11月には徳留一樹、今年1月にはエドワード・ケリーに1RKO勝利を収め連勝中だ。

勝利したリーを讃える青木(左)、青木の次なる強豪対戦相手が楽しみだ

 試合前「彼と戦うには一番いい時期」とも語っていた青木。王座を守り続けられる相手を選ぶ選手、陣営もあるが、その中でリーを選んだ理由を問われると「端的に言えば、ダサい選手になりたくないからですね。それに、僕はベルトに執着や興味があまり無いんです。僕が若い頃は、どんなに有望な若手選手がいても、上の方の選手は試合をしなかった。そういうのをダサいと思っていたし、そうはなりたくない。それに、ベルトを死守するよりも、強い相手と闘いたい。守ったらダメだと思っています」

 更に青木は負けて自身の価値を落とすのではという考え方について「実績など過去にすがって生きていくようなことはしたくないんですよね。だから、いまこの瞬間が全て。でも、自分の名前の価値やブランドというものは大切にしていますよ。ただ、 それを守るためには、強い相手から逃げてはいけない。逃げたり、守ったりしようとしたら、青木真也という名前に価値がなくなってしまうんです」と守りより攻め、常に強い選手と闘い続けるというマインドと行動こそが青木真也の選手としての価値なのだ。

 そして今後の展望については「とにかく、来た選手とやります。逃げることも、守ることもなく、強い相手と闘い続けるだけ」と、選手としては、常に強い選手を望む青木。果たして青木の次の対戦者はどんな強者になるのか、次期発表を待ちたい。

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