【UFC】最軽量級の最強王者ジョンソンが2度目の防衛成功
Zuffa
「UFC on FOX 08 Johnson vs Moraga」
2013年7月26日(土・現地時間)アメリカ・ワシントン州シアトル キー・アリーナ
▼メインイベント(第12試合) UFC世界フライ級タイトルマッチ 5分5R
○デメトリウス・ジョンソン(アメリカ/フライ級王者)
一本 5R3分43秒 ※腕ひしぎ十字固め
●ジョン・モラガ(アメリカ/フライ級4位)
※ジョンソンが2度目の防衛に成功。
王者ジョンソンはバンタム級でドミニク・クルーズとのタイトルマッチに敗れたあと、新設のフライ級へ転向。王座決定トーナメントを制し、昨年9月に初代世界王者となった。今年1月にジョン・ドッソンを下し初防衛に成功しており、これが2度目の防衛戦となる。
挑戦者モラガはローカル大会でキャリア重ね、UFCがフライ級をスタートさせると、昨年8月から参戦して2連勝中。ともにKO・一本勝ちが多く勢いに乗っているファイターだ。
1R、上下にステップを踏みながら、頻繁にスイッチする王者。挑戦者もスイッチを繰り返すなど、互いに探り合いの展開が続く。モラガに組みつかれたジョンソンは、ケージ際でディフェンスし、反対に倒すことに成功。すぐさまサイドポジションへ移行し、さらにバックを狙う。モラガは起き上がろうとするも、相手のタックルをガブったジョンソンはそのまま首を抱え、ケージに押しつけながらギロチンへ! ここで初回終了のブザーが鳴った。
2R、ローからタックルへとつなげたジョンソンは、一度起き上がってからパスガード。サイドからコツコツと顔面へパンチ、ボディへヒザを当てる。明らかに嫌がる表情を見せるモラガは、回転して足でジョンソンの上半身を抱えに行くが、すぐ体を抜いた王者は再び上の体勢に戻ると、挑戦者の左腕を抱えアームロック狙い。
体を起こしてディフェンスするモラガ。バックを狙われながら立ち上がるも、ジョンソンはリフトアップからマットに相手を叩きつけ、バックをキープ。スタンドの展開になってもジョンソンが弾丸タックルで倒すなど、試合は王者のペースに。
3R、離れた距離から前蹴りとタックルで倒していくジョンソン。寝技になると挑戦者の左腕を持ち、アームロックを狙う。モラガが背を向けると、そのままバックへ移行し、立ち上がれば距離を取って、組まれると投げで切り返して寝技へ。そして再びアームロックを狙うという展開が続く。モラガも再三タックルで切り返すが、有利な体勢に持ち込むには至らない。終了間際のバックスピンキックも空を切る。
4R、モラガはプレッシャーをかけるが、ジョンソンはステップワークでかわし、相手が止まったところでタックルへ。下になったモラガは抑え込まれまいと体を起こすが、ジョンソンは首を抱えてコントロール。さらにバックを奪おうとする。
モラガは立ち上がるも、距離を制しているジョンソンが組めば首相撲からヒザ、さらにグラウンドへ持ち込みヒジを当てる。モラガはボディへヒザをもらい、スタミナが切れたか動きが鈍り、タックルに行くもガブられてしまう。ここで再び挑戦者の首を狙う王者。抱えられないとみるや首相撲からヒザ。スタンドに戻ると距離を取る。
モラガの右ストレートがカウンターでヒット、しかしジョンソンは後ろに下がりながら、前に出てきた相手を反対にタックルでテイクダウン。
5R、逆転を狙って前に出るモラガ。しかしジョンソンはすぐ自分の距離に持ち込み、タックルでグラウンドへ。お互いに切り返し合うも、最後は王者が引き倒してから相手の右腕を抱え、アームロックをフェイントに腕十字へ移行してタップを奪った。
ジョンソンがUFCの試合では初の一本勝ちで、世界王座2度目の防衛に成功した。
▼セミファイナル(第11試合) ウェルター級 5分3R
○ローリー・マクドナルド(アメリカ/ウェルター級3位)
判定3-0 ※30-27、29-28、30-27
●ジェイク・エレンバーガー(アメリカ/ウェルター級4位)
マクドナルドは24歳、KOTCで無敗を誇り、UFC参戦後はカーロス・コンディットにKO負けを喫したものの、その後は4連勝。前戦ではBJ・ペンを判定で下しており、絶対王者ジョルジュ・サンピエールへの挑戦が期待されるファイターだ。
一方、エレンバーガーは28歳ながら、MMAキャリアは30戦を越えるベテランで、UFCではわずか2敗しかしていない。今年3月には元パンクラス&ストライクフォース王者のネイト・マーコートをKOしている。
1R、リーチで上回るマクドナルドが、距離を取ってジャブを突く。中に入り込めないエレンバーガー。マクドナルドは蹴りで牽制、相手のパンチをかわしながら、ジャブでダメージを与えていく。ガードが堅いマクドナルドがプレッシャーをかけると、エレンバーガーは一瞬組みつくが、すぐに引き離されてしまう。その後もマクドナルドが丹念にジャブを突き続け、このラウンドを終えた。
2R、変わらずジャブを突くマクドナルド。エレンバーガーもガードを高く上げるが、マクドナルドの左はその間から突き刺さる。アクションの少ない攻防に、観客は不満げな声をあげるものの、マクドナルドはファイトスタイルを崩さない。
エレンバーガーがタックル、しかしマクドナルドはそれを切って、自分の距離を保つ。相手が前蹴りを打ったあとにタックルを仕掛けるマクドナルドだが、テイクダウンに執着はせず、距離ができると右ハイをヒットさせる。
3R、エレンバーガーが前に出てくるが、マクドナルドは前蹴りを使って中に入れさせない。さらに左ジャブで相手を下がらせる。時折プレッシャーを強めていくも、危険は冒さないマクドナルド。観客もそんな試合展開にブーイングを放つ。
試合時間が残り1分となったところで、エレンバーガーが右フック、さらに相手の左をかわしてタックルでグラウンドへ持ち込むことに成功。観客も声援を送るが、マクドナルドが足を使って、相手の右腕を封じ込める。エレンバーガーが強引にパスを狙ったところで試合は終了となった。
判定は3-0でマクドナルドが勝利。ウェルター級戦線は8月28日にランキング2位のカーロス・コンディットが7位のマーティン・カンプマンと対戦、11月16日には王者サンピエールにランク1位のジョニー・ヘンドリックスが挑む。これらの試合結果によっては、マクドナルドのベルト挑戦も早いうちに実現するかもしれない。
▼第10試合 ウェルター級 5分3R
○ロビー・ローラー(アメリカ/ウェルター級9位)
TKO 2R24秒 ※左ハイ→パンチ
●ボビー・ヴォルカー(アメリカ)
ロビー・ローラーはこれがMMAキャリア30戦目、2012年まではストライクフォースで苦戦を強いられていたが、今年2月のUFC復帰初戦ではジョシュ・コスチェックに1RでTKO勝ちしている。
対するボビー・ヴォルカーは、試合数ではローラーを上回る34戦目。こちらもストライクフォースからの転向組だが、今年3月のUFC初戦(vsパトリック・コーテ)では判定負けを喫した。
1R、ヴォルカーが繰り出すパンチに、サウスポースタンスから左ストレートを合わせていくローラー。相手をケージに押し込むと、顔面へのヒザ蹴りで鼻から出血させる。その後もヴォルカーの攻撃に対し、ことごとく左ストレートや右フックをヒットさせて、プレッシャーをかける。ラウンド終盤にはケージ際で左ミドルを当てた。
2R、右ストレートを振るいながら前に出るヴォルカーへ、ローラーの左ハイが強烈にヒット! ヴォルカーはダウン! ローラーが一発パンチを追撃したところで、レフェリーストップとなった。
▼第9試合 女子バンタム級 5分3R
○リズ・カモーシェ(アメリカ/女子バンタム級5位)
TKO 2R3分57秒 ※レフェリーストップ
●ジェシカ・アンドラーデ(ブラジル)
赤コーナーのカモーシェは、前戦でUFCデビューを果たし、現UFC世界女子バンタム級王者ロンダ・ラウジーと対戦。最後は腕十字で一本負けを喫したものの、一度はバックを奪うなど王者を苦しめ評価を上げた。
対するアンドラーデはこれがUFCデビュー戦。ここまで9勝2敗という戦績を残しており、全11戦中、判定決着は一度だけというKO・一本率の高さを誇る。しかし、カモーシェも同じく全11戦(8勝3敗)で判定勝利は一度のみだ。マルース・クーネンやサラ・カウフマンなど、トップ選手との対戦経験も豊富。
1R、カモーシェが右ローをアンドラーデにキャッチされるも、そのままケージに押し込みヒザを打つ。そこからテイクダウンし、あとは一方的な展開に。倒してはパンチやヒジを打ちこみ、立てばケージに押し込んで相手の脇を差し上げ、アンドラーデに何もさせずカモーシェ優勢のままラウンドが終了する。
2R、パンチを振ってくるアンドラーデに、カウンターでタックルを合わせ、グラウンドに持ち込んだカモーシェ。そのまま3分近くパンチとヒジを叩きこみ続け、アンドラーデが防戦一方になり、レフェリーが試合をストップした。
▼第8試合 ライト級 5分3R
○ホルヘ・マスヴィダル(アメリカ)
一本 2R1分59秒 ※ダースチョーク
●マイケル・キエーザ(アメリカ)
▼第7試合 ライト級 5分3R
○ダニー・カスティーリョ(アメリカ)
判定3-0 ※三者とも29-28
●ティム・ミーンズ(アメリカ)
▼第6試合 ライト級 5分3R
○メルヴィン・ギラード(アメリカ)
TKO 2R2分47秒 ※レフェリーストップ
●マック・ダンジグ(アメリカ)
▼第5試合 ライト級 5分3R
○ダロン・クルックシャンク(アメリカ)
判定2-1 ※30-27、27-30、30-27
●イーブス・エドワーズ(アメリカ)
▼第4試合 ミドル級 5分3R
○エド・ハーマン(アメリカ)
判定2-1 ※30-27、27-30、29-28
●トレバー・スミス(アメリカ)
▼第3試合 女子バンタム級 5分3R
○ジャーメイン・デランダミー(オランダ/女子バンタム級10位)
判定2-1 ※30-27、28-29、29-28
●ジュリー・ケッジー(アメリカ/女子バンタム級8位)
▼第2試合 ライト級 5分3R
○ジャスティン・サラス(アメリカ)
判定2-1 ※29-28、28-29、29-28
●アーロン・ライリー(アメリカ)
▼第1試合 バンタム級 5分3R
○ヤオツィン・メザ(アメリカ)
一本 2R2分49秒 ※チョークスリーパー
●ジョン・アルバート(アメリカ)
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