【空道】目黒雄太、全日本体力別選手権でV9!驚異の“11年間”王座に君臨
全日本空道連盟
『2025 北斗旗全日本空道体力別選手権大会』
2025年5月25日(日)東京・豊島区立豊島体育館
▼‐230クラス決勝戦
〇目黒雄太(大道塾長岡支部)
延長 効果 ※延長で、マウントパンチにより目黒が効果(1ポイント)を獲得
●大西凜駿(大道塾総本部)
空道(くうどう)は、道着と顔面防具を着用し、顔面への頭突きや掌底を含む打撃、投げ、寝技が認められる着衣総合格闘技。「空手+柔道」、あるいは「ムエタイ+ブラジリアン柔術」といったイメージの試合内容が展開される競技だ。例年、春には体力別と呼ばれる、身長センチと体重キロを足した数値によってクラスを分ける階級別全日本選手権が、秋には階級無差別の全日本選手権が開催されている。本年秋は、階級無差別の全日本選手権は実施されず、アジア選手権(階級別)が行われるため、今回の大会は、その日本代表枠を争う熾烈な争いとなった。
半年前の2024全日本無差別準決勝において、自身より23キロ重い、体重90キロの西尾勇輝の上段回し蹴りを浴びて一本負けを喫し、担架で場内を後にして以来の復帰戦であること、32歳という年齢から考えて、今回こそ、押し寄せる後進の波に呑み込まれるのではないかという懸念のあった目黒雄太だったが…。
U19全日本優勝経験のある山田凌雅(22歳、大道塾仙台東支部)、全日本空道連盟指定強化選手の田中脩斗(21歳、大道塾日進支部)を寄せつけず、決勝では、4歳からの空道歴と、高校レスリング競技実績をもち、大学生時にはキックボクシングやMMAにも取り組み、大学卒業後、大道塾総本部内弟子となった大西凜駿(22歳)にもつけ入る隙を与えず。離れてはハイキック、組めば、上段膝蹴り~豪快な首投げ、寝かせてはマウントパンチと、時間経過とともにワンサイドゲーム度を高め、終盤には大西を諦めの表情に至らしめた。
これで目黒は、2015、2016、2017、2018、2019、2021、2022年、2024年に続き、V9を達成。全日本選手権の開催されなかった2020年(コロナ禍のため)、2023年(世界選手権実施のため)も含めて考えれば、11年間、王座に君臨し続けていることとなる。実に、45年間の北斗旗の歴史の四分の一にあたる期間である。現時点で、空道史上唯一無二の実績といって過言ではないだろう。本人は、まだまだ、若い選手たちの壁となり続ける意志をみせている。いったい、どこまで記録を伸ばすのか⁉
試合後に確認したところ、目黒は、半年前の一本負け後、意識が明確となったのは病院に搬送されてからだったとのこと。それほどのダメージを負ったにもかかわらず本人は「あの倒れ方をしたことで、無差別大会で軽量級の選手が勝つことがいかに大変か表現できたからよかった」と振り返った。また、目黒と稽古を共にし、試合セコンドを務める父親に、取り乱すことなく昏倒した息子の姿を見守るに至った心境について訊くと「これまでは、息子が他の選手を倒してきたのですから……」との回答。
このような親子の強い心があってこそ、記録は刻まれたのであろう。
- 独特のタイミングで放つハイキックで大西を脅かす目黒(白)
- 目黒に馬乗りとなられた状態で試合時間表示がタイムアップを示すのを見た大西
- 大西は、目黒が立ち去るとしばし天を仰いだ
- 目黒雄太が-230クラスで優勝!
▶︎次ページは、曽山遼太vs伊東宗志、麦谷亮介vs林洸聖、松岡陽太vs渡邊篤史、小野寺玲奈vs西田美玖莉
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