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【柔術】柔道vs柔術・総合格闘家・サンボ連合軍の異種格闘技戦が実現

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2018/03/27(火)UP

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日大柔道部員19人vs柔術・総合格闘技・サンボ連合軍19人の交流試合が実施された

 3月18日(日)日大柔道部合宿所(板橋区小茂根)にて、日大柔道部の金野潤監督(50=元全日本柔道王者)と日本ブラジリアン柔術連盟の中井祐樹会長(47=パラエストラ東京主宰、元修斗ウェルター級王者)の呼びかけにより、3年ぶり2度目の交流試合及び技術の交流会が行われた。

 金野監督は、2016年リオデジャネイロ五輪で教え子の原沢久喜が銀メダルを獲得するなど指導者としても注目され、2020年の東京オリンピックに向けては、全柔連(全日本柔道連盟)の強化委員長に就任。柔道界以外からもアドバイザーの招聘などを強化方針として打ち出している。

日大柔道部の金野潤監督(右)と日本ブラジリアン柔術連盟の中井祐樹会長(左)

 中井代表は、総合格闘家及びブラジリアン柔術家としての原点として北海道大学柔道部での高専柔道の経験がある。また昨年5月と今年1月には柔道女子日本代表に特別講師として柔術指導を行うなど柔道とは縁の深い存在だ。

 今回、中井代表の呼びかけによりブラジリアン柔術家を中心に総合格闘家やサンボ選手など30名が集まり、日大柔道部員と19人vs19人の交流試合が実施された。ルールはそれぞれの特色が生かせるよう、寝技が中心の七帝柔道ルール(立ち技から直接寝技に引き込むことが許され、一本のみで勝敗が決まる=寝技に特化した柔道)が採用された。

交流試合の模様

 古くは1951年に行われた“鬼の柔道”木村政彦vs“グレイシー柔術創始者”エリオ・グレイシーに代表される柔道vsブラジリアン柔術。試合は柔道家の抑え込み・フィジカルの強さが目立ったが、ブラジリアン柔術家の独特の寝技技術に苦戦する場面も多く見られた。

 普段は、柔道公式戦で採用される国際ルールでの練習が中心の学生たちは、新鮮なルールを純粋に楽しみブラジリアン柔術の技術に目を輝かせて興味を寄せる姿が印象に残った。

交流試合の模様

 試合後には、学生からの質問に中井会長が応える形でブラジリアン柔術の技術指導が実施された。袖車絞めの極め方、二重絡みの解除方法、ブラジリアン柔術ではポピュラーな技である“オモプラッタ(ポルトガル語で肩甲骨の意)”の極め方についての質問に対して丁寧に応える中井氏の指導をを学生たちは熱心に見つめ、その後柔術家も混ざっての打ち込み練習が繰り返し行われた。

中井会長が柔道部員に柔術の技術指導

 中井氏の紹介で日本ブラジリアン柔術連盟理事・審判部長・植松直哉氏(39=ネクサセンス主宰)と同連盟理事・桑原幸一氏(42=グラスコ柔術アカデミー主宰)、林俊介氏(46=元日体大柔道部、元全日本サンボ王者、元全日本コンバットレスリング王者)、日本サンボ連盟理事・安藤喜友氏(45=Kichijoji Fit主宰)、日本靭術協会代表・萩原幸之助氏(50=元全日本サンボ王者)が学生の質問に応える時間も設けられた。

 また柔道部の学生と社会人の乱取り4分間×10本が行われ、技術の違うもの同士の攻防からお互いに“発見”のある良い機会になっていた。

 金野監督は日大柔道部監督と並行し、柔道の強化委員長として2020年東京オリンピックまで多忙を極めることが予想される。そのため、この交流会の次回開催はオリンピック後になるかもしれないが、金野氏・中井氏の関係によって扉を開かれた柔道・柔術の輪は、お互いの技術向上を目指しそれぞれ競技にとってより良い方向に向かっていくことだろう。

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