平直行、緒形健一、土井広之、村浜武洋など数多くの名選手を輩出してきたシュートボクシングの名門シーザージム。今春、高校を卒業したばかりの松花は単身名古屋から上京し、偉大なる先輩たちに続くため日夜練習に励んでいる。彼が、ノーガードのパンチの打ち合いを好むイマドキの若手格闘家とは違う考え方を持っているのはなぜだろうか?(取材日:2012年8月3日)
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■パンチを意識しすぎて自分の持ち味である蹴りが出なかった
ーーこれまでコンスタントに、2カ月に1回の割合で試合をしてきた松花選手ですが、4月13日の試合から間が空いてしまいましたね。
「試合間隔がこんなに空いたのは初めてですね。だから不安は少しだけあるんですが、それほど気にはしていません。4月の試合が全くダメな内容だったので、生まれ変わる期間として考えています」
ーー4月の中村謙作(吉田道場=松花が判定勝ち)戦が全くダメな内容だったというのは?
「自分の得意技が出せなくて、全く内容がダメでした。足を怪我していたのはあるんですが、それでもKO出来なかったのは自分の未熟さです。倒せる場面はあったのにそれを逃したので、それがもうショックが大きくて。まだまだダメだなって思いました」
ーーシーザー武志会長からお叱りを受けたとか?
「いえ、会長からはなかったんですが、緒形(健一)さんからはお叱りを受けました」
ーー今は生まれ変わる期間だと言われましたが、どんな点を強化しているんですか?
「お客さんが見ていて面白いのは、やっぱり打ち合いだと思うんですよ。3分3Rの中でフルに打ち合えるようなイメージです。それはパンチだけでなく、蹴りも使って。自分の武器は蹴りなので、その蹴りを活かす練習を今やっています。パンチとキックを織り交ぜ、スピードを意識したスタイルですね」
ーー自分の武器は蹴りだと思われているんですね。パンチだと思っていました。
「シーザージムで練習するようになってからはパンチばかり磨いていたので、パンチを意識しすぎていました。4月の試合は特にパンチばかりに集中してしまったので、そこがダメだったなと思ったんです。自分の持ち味が一切出ていませんでした」
ーーパンチを強化するあまりに、パンチに偏ってしまったわけですね。
「そうなんです。足の怪我で2カ月間練習が出来なかった時にいろいろ考えたんですが、パンチを意識しすぎるあまりに、パンチに頼りすぎてしまったのではないかと」
ーー松花選手は大道塾出身ですが、大道塾時代から蹴りが得意だったんですか?
「はい。僕がいた頃のジュニアルールは大きな拳サポーターとボディプロテクターを着けて、さらに顔面なしだったのでパンチがほとんど意味がなかったんです。それで蹴りばかり使っていました」
ーーああ、高校生ルールに顔面パンチ(ストレートのみ)が導入されたのは最近ですもんね。
「そうなんです。2年前、久しぶりに試合を見たら高校生が顔面パンチをやっていたので驚きました(笑)」 ・・・
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